『概念者の宴:CASE0001 証明と棄却』
ミトリムシに関する学術会議 議事録1ミトリムシと一緒にその島へと流れ着いたバッグ。その中を漁ると、海水に塗れてもうほとんど読めない議事録の束がある。
「本当にミトリムシはいたんです! 一時的な変異ではありません!」
絶滅した後、もう目撃例のない種族について証明するのは難しい。遺伝子からの道程や研究をもう一度行い、きちんと変異ではないことを証明するには発見が遅すぎ、種の消失が早すぎた。
本当にそのクラゲはいたのだろうか?
断片しか読めないその議事録では、しかし断片だけ