richromatic

色について私が学んだり実践してきたことを書き溜めていきたいと思います。

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最近の記事

白の色彩学-あなたを疲れさせる白い壁とは?

あなたが今お住まいの家は白い壁ですか? 白を基調としたモダンでスタイリッシュな建物は最近の主流ですし、現代人のデジタルでミニマムな暮らしにも合うので好まれているかと思います。 また、白はどんな色と組み合わせても色を引き立たせる万能カラーですし、今では白壁は日本の住宅のデフォルトですね。 白は決して単調すぎたり地味な色でもないです。 パリにデザイナーのマルタン・マルジェラがデザインした「ラ・メゾン・シャンゼリゼ」という真っ白な室内で有名なホテルがありますが、白のみで統一

    • メキシコ-エモーショナルな色使い

      太陽の光が豊かに降り注ぐ国、メキシコ。 もう十数年前の話ですが大学2年の4月にアメリカを旅しました。 サンディエゴからメキシコは結構近かったので、そのままの流れで車で南下して国境を超えてティファナという町を訪れました。(はい、お察しの通り・・・新学期早々に思い立ち、学校を休んで旅しました。親や先生、その当時は、ごめんなさい!) 初めてみたメキシコの印象は、太陽がギラギラしていて、メルカド(市場)には、色とりどりなソンブレロ(メキシカンハット)や雑貨が沢山並んでいて、街並み

      • 自分に自信をつけてくれる黒い服の話

        あなたは、黒が好きですか?そして黒い服は着ますか? ひと昔前まではファッションで黒は珍しかったですが、現代の私たちにとっては、黒は定番色ですし、おしゃれでクールでかっこいいというイメージが定着していますね。 この記事では、普段よく着る黒い服について、黒の色彩心理的なお話を書きます。 まずは黒のイメージについて 色は常に二面性を持っているのでポジティブ・ネガティブそれぞれ紹介します。 ポジティブイメージ → 強さ、高級感、おしゃれ ネガティブイメージ → 恐怖、不吉

        • 夜にあなたをもっと魅力的にみせる色-ブルー

          夜に友人や恋人と出かけるとき、あなたなら何色の服を選びますか? 私たちは、色を網膜の視細胞で感知していますが、明るい場所では赤が鮮やかに遠くまで見え、青は黒ずんで見えます。一方で、暗い場所では青が鮮やかに遠くまで見え、赤が黒ずんで見えます。 夕方頃から夜にかけて、運転している時に道路標識の青がやけに鮮やかに見えるなぁ〜と感じたことはありませんか?人の目は暗くなるほどに青を敏感に感じるようになります。チェコの生理学者・プルキニエが発見したことからプルキニエ現象と名付けられま

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          緑色に癒される科学的理由&クレーム対応には緑が有効

          在宅ワークの合間に、目が疲れて肩も凝ったなー、と思うと息抜きに近くの森林公園に出かけては、自然の景色(緑色)をみてホッと癒されています。 私のように自然のある場所にわざわざ行かなくても、家の中に観葉植物を置いて眺めているだけでもなんとなく癒されますよね。また、寝室を緑色のカーテンにすると心が落ち着いて安眠効果をもたらすと言われていますが、なぜそんなに緑色が人にとって安心感を与える癒しの色なのでしょうか? 太古の昔、人々は自然の中で暮らしていたので、今でも緑を見ると落ち着く

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          カレーライスはどうして美味しそうに見えるのか-5:8の法則-

          デザインの世界には黄金比と言われる、人間がもっとも美しいと感じる比率があります。それが1:1.618です。 古くはギリシャのパルテノン神殿などの建築や、身近なところでは、名刺のタテヨコ比もそうですし、AppleやGoogleのロゴも実はこの比率でデザインされています。 正確には、1:1.6180339...と小数点以下が続きますが約5:8になります。私は、密かに黄金比のことを「カレーライスの法則」と呼んでいます。(理由は後ほど) この比率、デザインの仕事などをされていな

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