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関心の輪と影響の輪。そして、どーでもいいエッセイを書いているワケ。


他人にとってはどうでもいいことだったとしても、自分にとっては「どうでもよくないな」と思えたのなら、他人の心ない言葉・考え方に同調することはないのよ。自分がしっかり自分の頭で考えているならね。

1991年当時、MBA(経営学修士)を取得するためにアメリカに留学在住していた大学時代の友人から面白いことを教えてもらった。


「なあ覚えてるか?うちらが選択していた心理学でアドラーの個人心理学のこと齧ったやろ?……なんや今こっちで学んでる経営学の中でな、その勇気づけ?やったかな?確かそんなやつ。経営にも似たような考え方があってな……云々」


その当時はまだ日本では知られてもいない
『The 7 Habits of Highly Effective People』
というタイトルの参考書籍の中に書かれていた内容についてだった。のちにジェームス・スキナー氏と川西茂氏が訳した『七つの習慣』が日本で出版されてから広く知られるようになったわけだけれど。

Circle of Concern(日本語では広く一般に「関心の輪」と訳されている)のことを、やや受動的な「自分が気にしているだけで思うようにならない集合範囲」と云って友人は説明してくれた。
そしてCircle of Influence(日本語では「影響の輪」と訳されている)のことを、気になりながらも能動的でポジティブに「自分の意思で結果の出せる自分だけの範囲」と云って説明してくれていた。

当時の私は、せっかく取った国家資格を活かして各企業の労働環境や人事面でのコンサルタント業(一応、国及び県から許可をもらって高い年会費を納めて行う士業)を営んでいて、友人から教えてもらったその内容が職場の人間関係にも有意義だと感じていた。

1994年頃だったかな?
まだインターネットも普及し始めたばかりの時期で、接続方法も〝ダイアルアップIP接続〟という言葉が斬新で、私が初めて使ったブラウザはNetscape Navigator(ネットスケープ ナビゲーター)だった。

その時、私は初めて個人のホームページを作るという暴挙に出たのだ(笑)当時発売したばかりのホームページビルダー(日本IBM社)を使って、まだノウハウ本も参考書も出回ってなくて、トリセツを読んで見よう見まねで作り上げた。
多分、今そのホームページがネット上にまだ生きていたなら…めちゃくちゃ原始的で骨董級のサイトであることは間違いない(笑)


私はその自分のホームページで、今で云うところの〝コーチング〟みたいなジャンルの内容を自由なカタチで発信していた。仕事柄、コンサルを請け負っていた各企業で働く従業員の方々のメンター的役割も担っていたので、まあ役得と云えば役得ではあったかも?

そのホームページの中で「Circle of Concern」と「Circle of Influence」という単語を引用して〝他人を変えようとすることは無駄な労力だ〟みたいなことを、自分のコンサルの仕事で経験したことや学んだことを交えながら個人的所感を記載したことがあった。一応、そのエッセイっぽい文章には出典元として原典の書名『The 7 Habits of Highly Effective People』と著者Stephen Richards Coveyの名前は載せていた。まだ日本では発売もされていない本だったので、そうとしか記載のしようがなかったわけで。

それでも、Circle of ConcernとCircle of Influenceの考え方は凄く斬新で新しい考え方だったようで、その書籍に関する問い合わせがあったくらいだった。
私はただアメリカ在住の友人から教えてもらった内容を自分の体験談に交えながらホームページに書いただけだったので「日本には売られていないアメリカの書籍です」としか答えられなかったのだけれど(笑)

当時はネットでの情報発信というのは、その分野に精通している専門家に属する一部の方々だけのものだった。専門家だからこそ語って良い権利というやつがまだ守られていた。それはいわゆる職業人であって、〝自称○○〟といった類の介在する余地はなかったので、ある意味、クローズドな世界であった感は否めないけれども。
なので内容の精度や信ぴょう性も極めて高いものであったから、経験値の低い成り上がり者がやんややんやと息巻いて〝発信者自身の個人的ステイタスをこれでもかと誇示するための都合のよいツール〟というものではなかった。

誤解なくハッキリ云ってしまえば、
今のようにネットを通して文字によって他人を揶揄したり愚弄したり貶めたり、〝自分が正しい〟だの〝あなた方の○○は間違いだ〟などと上から目線で決めつけて、他者である誰かを不快にさせたり傷つけるようなことはなかった。今と違って、その頃のネットは正義でしかなかった。


でも私は、そういう類の人達にああしろ、こうしろとは要求しないし、どうあって欲しいとかも望まない。何故ならばそれは、私の影響の及ばない領域外のことなので。
私はただ、これまでの人生で学び得てきた〝人たるものの源泉・こころ〟を、特定の誰かを批判することを入れずに、自己成長することを目的として思うままに言葉にしていくだけ、だから。……云わば、自分哲学みたいなもの。
それが私の記事を読んでくださる誰かの足元を照らす一助になれば〝たなぼた〟というか、儲けものかな?っていうくらいの、自分が気持ち的に豊かになれる一つのカタチかしら。

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