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【生き方】刀には鞘が必要

こんばんは、あんぼです。

今日はマッサージを受けながら、担当の方との会話でも癒しの空間があったので共有させていただきます。


足つぼとボディーケアの90分セットコース、初めての利用。

眼鏡をかけた担当男子28歳、マッチョとも言えないが、ガタイはいい。ただ愛想はあまりよくない笑

施術が始まると、足裏・背中のツボに指をぐっと奥まで刺激してくれて私には力加減がちょうどいい。背中や体の部分を観ながら適格に私の生活習慣を当ててくるので、大部屋に私以外誰もいないことをいいことに質問してしまう自分の悪い癖😅

基本の体のつくりから、コリの原因までロジカルに説明してくれるので、詳しく訊いていくと面白い!勉強になる。話を進めていくと、どうも以前東京時代に教わった、彼より30歳以上年上の師匠がいて、介護・リハビリを専門にやっている人らしい。国家資格も持っていてその方の職人気質が乗り移っている気がした。尊敬というか畏敬のレベルだった。

肩甲骨はがしのいろんなバージョンをやってもらい、これまでにない体験でつい私も喜びを口にしていた。

段々心を許してくれたのか、彼も営業トークではない自然なトーンになり、自我が顔を出してきた。

「もう自分がこれだと思ったらとことん突き詰めるので、違うと思ったらつい今の上司と喧嘩しちゃって」

「前職では入社半年で支店長ともぶつかりましたよ」

と控えめながら武勇伝を語ってきた。確かにまじめな印象で「人に言う分、自分にも厳しくしないといけないじゃないですか」と口にするほど、自分を追い込んででも筋を通す、かたくなさを感じた。まさに職人気質。

私には日本刀がキラッと光ったように観えたので、自分も刀むき出しで振り回していた時期があったな~と思い、つい「刀の鞘」の話をしてしまった。

刀の鞘を持ちなさい

その話というのは私の元上司が当時の私に伝えたかったこと。

「あんぼくんは刀むき出しでブンブン振り回していて、今はそれでいい。営業を突き詰めるには毎日刀を研いで、然るべきタイミングで刀を抜き、バッサリClosingする必要があるときもある。それはいい。ただその刀はどこにしまうんだ?」

「いや、普通に鞘に納めますけど」
(※当時の私は本当に血気盛んで、本気で生意気だった)

「そうかな?私には鞘は観えないな」

「そうですか?私は持ってるつもりですけど」

「そっか、持ってるつもりね」

「じゃあ、その鞘って何なんですか?」

そこで元上司は自分で考えてみるよう示唆しただけで答えてくれませんでした。今、思い出すだけで恥ずかしい。


そんな話をしていると彼の施術の手と口が一瞬止まった。

うつ伏せで観えなくてもなにか心に触れたのはわかった。

もう説明は要らなかった。


とてもいい青年だと思ったし、サービスの質もよかったのでチップを払おうとしたらそのシステムはなかったので(サウナなどついている施設でリストバンドでピッと支払うスタイル)ヘッドスパを追加して坊主頭にシュワシュワした泡をつけてモミモミしてもらって満足の追加費用を払った。

丁寧に名刺を渡してくれて「またぜひ来てください」と始めにはなかった笑顔で言われた。

きっと体の疲れがたまってきたら、私はまた彼にお願いするだろう。


刀も必要、それをしまう鞘も必要というお話でした。

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