inspire 9 / ドロヘドロ原画展 〜林田球の世界〜
2020年から全国各地で凱旋を始めた、
「ドロヘドロ原画展」
その最後の舞台へとついに足を運びました。
ダークでコミカルな世界観をどっぷりと堪能できて、もう感無量です、、、。
展示場内の薄暗さ、少し粗野な質感の黒い壁もドロヘドロの雰囲気にぴったり。
林田球先生が描く作品は、いっそ禍々しさを感じるほど暗く、
実際、本人が
「『光』や『空気』の描写に興味がない」
と明言までされています。
だけどなんか妙に明るい感覚を覚える。
血とか内臓とかドバドバまろみでるグロテスク描写なのに、、、。
コメディ感の強いキャラクター達の
性格や表情が合わさった独特な雰囲気が魅力的です。
展示場物は、ドロヘドロ1巻から最終巻23巻までの原画を順に巡れるようなカタチに展示されていましたが、
改めて見ると18年間の連載の中で、ぼぼ作画作風に変化がないことがわかりました。
これは林田球先生の、
「好きなものしか描かない」
「流行りには合わせない」
といった自らの作品に対する強いこだわりに起因するものだと思われます。
自分の好きなものと嫌いなものを明確にして、
好きなものを具体的かつ全面に打ち出していく。
「読者の求めるもの」に左右されない作品達には唯一無二の魅力があり、それが国内外から根強い支持を得ています。
ちなみに、
荒々しくも非常細やかな作風が特徴ですが、
アシスタントはつけず自分1人で書いているのだそうです。
半端ない。
でもそれが一番早くて、楽しいのだそう。
2022年現在、
林田球 次作
「大ダーク」
連載中。
ぜひこの世界観を一度味わっていただきたいものです。
それはまだ・・・混沌の中。
それが・・・ドロヘドロ!
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