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140字小説【偽物には見えない】

私はインチキ霊能力者を判別できる。気づいても敢えてそのことには触れない。恨みを買うのはゴメンだからだ。友人が霊視してもらうと言うので付き合うことにした。私が握手を求めても中指を立てても、自称霊能力者の反応は無い。「帰ろ!偽物よ」事故で失った私の左肩から先が、偽物には見えていない。

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