140字小説【私の才能】

末子として生まれた私。聡明で先見の明のある長女、商才があり若くして財を築いた次男。私には天賦の才など程遠い。しかし、病に倒れた母は、死に際に私の才能が一番好きだと呟いた。私は虐められたり、金を騙しとられたりして心を閉ざした。それでも生き抜いてきた。他人の心の痛みは誰よりもわかる。

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