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140字小説【最初の記憶】

「辛くても絶対に途中で諦めないで」目に涙を浮かべ私を見送る人たち。気づくとお湯の中で自分の指を口に含んでいた。ずっと窓も無い暗い場所に閉じ込められている。なぜか昼と夜の区別はついた。不意に視界が開けると、この先に待つ試練を恐れ私は泣いた。誰かの声が聞こえる。「元気な女の子ですよ」

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