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140字小説【一周目】

僕には前世の記憶がある。生きるのがしんどくなる理由を知るため、自分の記憶を遡った。川の石、尺取り虫、池に棲む亀、怪我を負い運良く優しい小金持ちに拾われペットとなった猫。僕はこうして転生を繰り返した。よくよく考えるとしんどいのは当たり前だ。なぜなら僕は人間一周目、よく健闘している。


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