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140字小説

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削って削って、磨いて磨いて仕上げた140字小説です。
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#ショートショート

140字小説【おいしくなーれ】

息苦しさで目覚めた。私は安さに釣られ怪しい美肌エステサロンにやってきた。裸で黒いシーツの…

こし・いたお
3か月前
4

140字小説【用途が違う】

「その鍋、私に売ってくれませんか?」愛用していた片手鍋の持ち手が壊れ、新しい鍋を買ってき…

こし・いたお
6か月前
6

140字小説【弾けない】

私は娘を養うために人型ロボットの製造工場で働いていた。人のように会話し、指示すれば単純作…

こし・いたお
6か月前
3

140字小説【サクラ散る】

婚活イベントにやってきた私。「私を含めて十人しかいない。少なすぎる…」そう思っていると誰…

こし・いたお
6か月前
9

140字小説【探さない】

「何かお探しですか?探すの手伝いますよ」親友は困っている人に手を差し伸べる思いやりのある…

こし・いたお
6か月前
2

140字小説【○○夫婦】

新婚旅行はイタリアへ行った私たち。神秘的な見た目に惹かれ衝動買いしたカーニバルの仮面。二…

こし・いたお
6か月前
6

140字小説【知恵の輪のように】

妻はパズルが大好き。僕は結婚記念日に最高難度の知恵の輪を妻に贈った。知恵の輪を捻ったりずらしたりしながら妻が言う。「ねえ、知恵の輪って冷めきった夫婦に似てるよね」「え?ああ、離れようとしてるから?」「そう、これは時間がかかりそう。熟年離婚かな」僕は知恵の輪を贈ったことを後悔した。

140字小説【私は持ってる】

私は遠ざかる青い星をいつまでも眺めていた。最終戦争後の荒廃した地球。コップ一杯の水を手に…

こし・いたお
6か月前

140字小説【そんな所が好き】

彼と人気のパン屋にやってきた。一番人気のカレーパンは彼の大好物だ。トレイに残る最後の一つ…

こし・いたお
6か月前
3

140字小説【猫又】

ペット禁止のマンションに引っ越しが決まった友人から、三十歳にもなる老猫を譲り受けた僕。で…

こし・いたお
6か月前
2

140字小説【最後の笑顔】

友人は昔から変わっていた。狭くて丈夫な所が大好きだった。トイレ、押し入れ、小学生の時には…

こし・いたお
6か月前
4

140字小説【G】

心の風邪をひいた繊細な彼女。メモ用紙に迷路を書くのが日課だ。その迷路をペン先でなぞり進む…

こし・いたお
7か月前
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140字小説【乗せれない】

空腹を紛らわすため職場の水道水をがぶ飲みしていると、意中の後輩が話しかけてきた。「山田さ…

こし・いたお
7か月前
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140字小説【人生の縛り】

「人生は辛い。生まれつき障害のある僕は詰んでいる」そう僕が呟くと、彼女は少し考えてからこう言った。「ゲームのうまい人はハードモードに挑戦するよね?独自の縛りを設けて難易度を上げたりもするでしょ?じゃあ生きるゲームのうまい人はどうかしら。生まれる前に自分で縛りを決めれるとしたら…」