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語らずの巨石文化

奈良県といえば、皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか?

ほとんどの方はやはり「鹿」と「大仏」のイメージが強いと思われますが、それは東大寺のある奈良市のお話し。今回私がご紹介するのは、その奈良市の南にある明日香村という村です。

この明日香村にも、古墳や神社仏閣はたくさんあるのですが、私が注目したいのは、村の至る所にある巨大な石造物たちです。誰が何のために作ったのか、はっきりしないものも多く、謎は深まるばかり。エジプトのピラミッドのように、いまだに宇宙人説も根強く残っています。こんな中から、今回は5つご紹介しましょう。誰が何のために作ったのか、妄想しながらご覧いただくと楽しいですよ。

【益田岩船】

こちらは近鉄吉野線の岡寺駅の西側、徒歩13分程度のところにある東西約11メートル、南北約8メートル、高さ約4.7メートル、重さ約800トンもあると言われている、文献など残っていない謎の石像物です。途中かなり険しい山道もありますので、少し余裕を持って予定を組んでくださいね。

益田岩船
益田岩船

                       地図データ©2023Google

【鬼の俎】

「鬼の俎(まないた)」は、近鉄吉野線の飛鳥駅の北東、徒歩10分程度のところにある長さ約4メートル、幅約2メートル、厚さ1メートルの古墳の床部とされている巨大な岩です。霧が多く発生する地域でもあったため、鬼が旅人を捕まえて俎(まないた)の上で料理をしたという伝説もあります。

鬼の俎

                       地図データ©2023Google

【鬼の雪隠】

「鬼の雪隠(せっちん)」は、上記の「鬼の俎(まないた)」の道を挟んで向かい側にあります。「鬼の俎(まないた)」が古墳の床部だったことに対し、その上部の部分が丘下に転げ落ちたか、落とされたものなのでしょう。「雪隠(せっちん)」はトイレを意味しており、「鬼の俎(まないた)」で人間を料理して食した後、「鬼の雪隠(せっちん)」で用を足したという伝説があります。

鬼の雪隠

                       地図データ©2023Google

【亀石】

こちらは近鉄吉野線の飛鳥駅の東側、徒歩22分程度のところにある、長さ3.6メートル、幅2.1メートル、高さ1.8メートルの巨大な亀の石造物。こちらも誰がどういう目的で作られたのか全くいませんが、「石は現在南西を向いていますが、西を向いた時は大和盆地は泥沼になる」という怖い伝説があります。おそらく昔は水害に悩まされた地域だったのでしょう。もしくは大きな地震があって、あたり一面が液状化を起こしてしまった…とか、そのような災害があったのではないか?と、私は推測しています。

亀石

                       地図データ©2023Google

【酒船石】

こちらは近鉄吉野線の岡寺駅の西側、徒歩40分程度のところにある、長さ5.3メートル、幅2.3メートル、高さ1メートルの石造物。宇宙人説も強く残る石造物の一つですが、酒の醸造に使用されたから「酒船石」と言う名称になったのだとも言われています。

酒船石

                       地図データ©2023Google

いかがでしたでしょうか?明日香村には全国的にも有名な古墳や神社仏閣はたくさんあるのですが、今回はあえて謎多き石造物たちにスポットをあててみました。現地はレンタサイクルも数多くありますので、車での移動よりも、自転車の方が自由度は高いかもしれませんね。是非、足を運んでみてください。


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