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対象によって変わる魅せ方

前回の記事では、ステージ4のがん患者ユニット「HiROmihiro」の1stアルバムリリースイベントの様子を取材したYouTubeコンテンツをご紹介させていただきました。

今回はちょっと視点を変えた構成にしてあるので、その説明を少ししておきたいなと思いまして、記事を書いております。

こういう癌などの病気関係闘病関係の番組は、民放(一般テレビ局)等が不特定多数の方々に向けて作られます。内容としても、闘病している方がいて、その方はどんな病気でどんなふうに頑張っていて、どんなことで悩み涙を流しているのか、病気に事もかなり掘り下げて取材し、同じように苦しんでいる方々に希望を与えたり、共感していただいたり、また、そのご家族や友人達に対して闘病している方々の気持ちを伝えたり、同じような病気かもしれないと不安に駆られている方には、健診を受けに行こうと決心させたり…、という社会的にも非常に意義のある内容となる場合がほとんどです。

私も民放のお仕事を数多くしていた時期には、そのような類の番組は数えきれない程作りました。大きな社会的意義のある番組ですから、作っていてものすごくやりがいも感じていました。もちろん後悔等は全くしておりませんし、誇りに思っています。

フリーランスの映像作家になってからも、そのような類のコンテンツには興味があって、いろいろと携わってきましたが、最近はちょっと作りたい内容が変わってきました。他の制作者と同じ視点で物事を見ていてはいけないんじゃないかと。似たような番組が増産されても意味が無いんじゃないかと。

そこで重たいドキュメンタリーではなく、私が目指したのは「病気の人がいて、しんどい状況にもかかわらず、楽しそうに生きている」というもっとキラキラした部分にスポットをあてた明るいコンテンツ。

実際に闘病している方々の苦しみや哀しみばかりを伝えるのではなく、そういうたいていの制作者がまず伝えるであろうそういう情報はあえて避けて、今回のように「がんサバイバー」と呼ばれる、まさに現在戦っていらっしゃる方々がキラキラ輝いている部分、喜びを感じている幸せそうな姿を、たくさん伝えてゆくことができたら素敵なんじゃないかと。

私は癌ではないけれど、心臓止めたり脳梗塞やったり難病発覚したりといろいろあるので、自分ならこういう魅せ方をしてほしいと思ったことがきっかけです。

闘病で辛く厳しい状況なんてのは、当事者や当事者に近しい方々、まさに現在戦っていらっしゃる「がんサバイバー」の方々は、嫌と言うほどご存じなはずで、わざわざ暗く重い内容でお伝えする必要はないであろうと。どうせなら頑張っている当事者の幸せそうな部分を知ることができた方が、嬉しいし喜ばしいことであるはすだ…というのが、フリーランスの映像作家になってからの私の考え方です。

それが果たして正解なのかどうかはわからないのですが、そんな考え方のコンテンツがあっても良いじゃないですか。

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読んでくださりありがとうございます。サポートいただいたものは映像動画コンテンツ制作費用として大事に使わせていただくと共に、昨年の心臓手術、今年の難病発覚と病院代もかさんでいるので、その足しにさせてください。