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『仕事での困った要求に対応する』の巻

前の投稿で書いたように、ニューヨーク市で、派遣代理教師を始めた私。1ヶ月がたった。

一つ発見したのは、こちらの学校、日本より自由なのかと思っていたのが、私の見ている範囲では、そうでもない。

ただ、アメリカといっても広いし、ニューヨーク市内をとっても色々なので、私の派遣されている地域についての話だけれど。

まず、予想通り、日本より自由なのは、髪型。小学生でも、幼稚園でも、みんな自由にしている。今働いている学校は、南米からの移民の子供がほとんどなので、こういう感じで、アフリカ系三つ編みに色を混ぜてる生徒もかなりいる。髪の色は、みんな違うので、染めてるとか、そういうことが問題にならないのは、アメリカの特徴だろう、

けれど、今働いているチャーター校という新しい種類の公立校では、制服あるし、行動の管理も、とても厳しい。子供達が、言うことを聞かないというのもあるが、先生方は、怒鳴るのが、日常である。

私の場合、幼稚園から小学校3年生までを担当しているが、担任でないし、正規雇用でもないので、成績もつけないし、親に連絡するということないので、子供達は、リラックスできると思っているようだ。授業中、走り回ったり、私語だらけでうるさい。大きな声で、怒鳴っても、シカトしている。

今週、学校の事務所に「教室がコントロールできてないので、もっと、固く(firm)な態度をとるように」と言われた。

他の先生方の対応方法から推察するに、厳しく(もちろん、体罰ではなく)して、必要があれば、大声で怒鳴るようにということかと、察している。でも、怒鳴ると喉が痛くなるし、子供達は、先生方の態度に、かなり疲弊している。私は、あまりキツい態度をとるのは、嫌なので、ほどほどにしたい。

確かに、子供によっては、暴れる、泣く、叫ぶので、怪我や、暴力を未然に防ぐ必要があるので、厳しい対応に出るしかないという論理は、わかると言えば、わかる。

前に行った学校だけれど、小学校なのに、暴力や喧嘩が頻繁で、廊下とホールにセキュリティー数名と、男性職員を配置していた。けれど、今の職場は、そこまでの、備えを引いていない。暴力は、基本ないのかと思ったが、椅子を投げる子供を、2日連続で、担当した。

木曜日、3年生の授業中、1人の子供が椅子を投げて、出て行ったため、事務所に連絡したところ、職員が来て、お説教となった。私の話は、全く聞かないが、職員の話は、愁傷に聞く。両親に連絡されたり、罰が怖いようである。

こんな状況では、「コントールしろ」と言われても、どうすれば出来るか、わからない。

私にすれば、普段、担任2人で教えて、何とかなってる30人クラスを、派遣教師に、1時間でも一人で任せるのは、無理な話だと思う。見ていると、男性の派遣教師は、生徒が、多少、おとなしくしているようだけど、私は、男性には見えない。

校長先生から、「また、来週、よろしく。」と言われたので、まだ、キャンセルには、なってないようだが、この学校から、教室をコントロールできないから、もう来なくて良いと言われるかもしれない。

でも、ストレスの溜まるし、キャンセルになっても、受け入れるつもりでいる、それで、できるだけ怒鳴らない、意地悪な発言をしないと言う自分のポリシーを守ろうと思っている。だいたい、怒鳴ったところで、ほとんど子供たちは、聞いてない。

このように、仕事での無理な要求は、過去に何度も経験がある。要求する側の気持ちも、わからないのでもないけど、能力以上のことは、出来ないのが現実だし、お互い、諦めも大切だ。

適材適所という言葉もある。象に、空を飛べというのは、無理な要求だ。

収入は大切だから、ベストを尽くすけれど、そこから先は、悩まないのが一番と、自分に言い聞かせている。


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