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表現する勇気

今でこそ、ブログを書いたり、絵を描いたりしているけれど、子供の頃は、自分を表現して、発表するのが、恐くて出来ないタイプであった。

家で、ひとりでいる時には、ピアノをひいたり、塗り絵をしたり、空想の世界を作り上げて、遊んでいたけれど、それを人に見せるとなると、全然別の話で、特に、学校で自分を表現するのが、全く苦手だった。

作文の時間には、何を書いて良いかわからず、悩んでばかりだったし、絵や工作も下手だと思い込んでいたので、美術の時間には、自分をせめてばかりだった。中学時代の工作は、手先の器用な友達に、ほとんど全部やってもらったこともあったように思う。確かに、絵描いたりするの、下手だったけど、それでも、中学の美術の成績が10段階評価で2とか、どういうことだったのだろうか。サボったり、友達にやってもらっているのが、バレていたのかもしれない。ちなみに、体育の成績も、10段階で2とか、良くて4とかだったように思う。これは、間違いなく、授業にちゃんと参加せずサボってたとか、態度悪かったのが原因だと思う。さらに、音楽の成績もあまり良くなかった記憶がある。音痴だったからか。

理系バチバチの両親から、うちは「芸術の才能ない」と言われていたのを、しっかり内在化させて、「私には出来ない」と信じていたし、表現することを自分に禁じていた。

でも、気づいていなかったけれど、表現することに、飢えていた。

実家を出てからは、大学時代、演劇学校に通ったし、小説でも書こうと、ワープロを買ったこともあった(これは、パソコンが出る前の話)。どっちも、すぐに諦めてしまったけれど。

そして、また、表現することを、諦めたというか、したいという気持ちを封印して、そのことすら忘れさったまま、10年以上たったころ、デッサン教室の案内を見かけて、ちょっと「行ってみようかな」という気持ちになった。「絵、全然描けないから、描けるようになったら、楽しいかな」という軽い気持ちだった。

そういう風に、気軽に、教室に通う気持ちになったのは、子供の頃、美術の時間が苦手だった私からすれば、とても大きな進歩だった。


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