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ニューヨークで見ていること (1) 2023.11.

以前の記事でも、書いたけれど、今住んでる地域では、若者男性の死亡が、ほんとうに頻繁だ。理由は何であれ、死亡した場合、弔いのShrineが、できる場合が多いので、どれくらいの割合で死亡しているかわかる。大体、毎週、歩いて数分のところに、1つは、キャンドルが灯されて、写真とメッセージが飾られた、新しいShrineが、歩道にできる。

数ヶ月前、8月だったか、日曜の夜8時ごろ、うちから2分のところで、若い男性が、撃たれて亡くなった。銃声などを聞いたわけではなく、後からShrineを見たため、ニュースを調べて知った。その場所には、今でも夜になると、毎日、キャンドルが5本くらい、灯されている。先日、小さな女の子を抱いている、新しい写真が飾られていた。もしかしたら、娘がいたのかもしれない。

数週間前、家の近くの小学校の向かい、アパートメントビルの前に、15歳の男の子のShrineができていた。そこに、住んでいたのだろう。メッセージに『Forever 15』と、あったので、15歳だと分かった。バスケットボール選手だったらしく、ユニフォームを着て笑う写真が、ビルの壁に貼ってある。キャンドルは、何十本もあって、昼間だったけれど、すべてに火が入っていて、花束もいくつか置かれていた。「あなたが、なれるはずだった素晴らしい大人になれないのが、悲しいです。」と、手書きメッセージの一つで、添えられていた。近くに、警察の車が停まっていた。

私はテレビを見ないので、何が起こったのか、その時々、ネットで調べている。大きなShrineは、病死ではなく、事件の場合が多い。

案の定、家から歩いて15分くらいのところで、スクーターに乗っていた15歳の男の子が、ジープにはねられて死亡との、ニュースを見つけた。

そういえば、数ヶ月前、マンハッタンの南の方に住む友人が、やはり、15歳の男の子が、自転車で学校から帰る途中、アマゾンのトラックと接触して、亡くなり、お葬式に行ったと言っていた。

私は、あまり、近所の人と話さないので、みんながどう感じているかわからない。ただ、殺されるにしても、薬のオーバードーズにしても、交通事故にしても、理由は、いろいろだが、このような状況が、地域に与える心の傷は大きい。うちの近くは、ドミニカ共和国出身の人、その家族、スペイン語圏からの移民が、多く住む。同郷意識が強く、中では色々あっても、家族意識、仲間同士の結束が固い。

若者の間で、友人や家族、従兄弟が、若くして亡くなるのが、当たり前になってきているのでは、ないだろうか。また、亡くなっている数から想像するに、生存はしていても、撃たれたり、オーバードーズしたり、車に轢かれなり、刑務所に入ったりしてる若者は、亡くなる人の何倍もいるだろう。

さらに若い、小学生や、幼稚園児は、これ以外の日常を知らず、近所や家族内で、顔見知りの若者が、突然亡くなり、家族や友人が泣いたり、怒ったりしているのが普通で、自分も、「長くは生きられないだろう。」と、思ったりしているのではないか。


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