見出し画像

相手と自分を分ける

あなたは相手の領域と自分の領域を分けられていますか。
特に親子関係では、子どもと自分を分ける、親と自分を分けることが難しいのではないかと思います。
あなたにとっての子ども、あなたにとっての親であっても、あなたの思うようにはなりません。
それぞれ一人一人の個性がありますからね。

子どもの領域に入り過ぎていませんか?

相手と自分は違う人間。
それは十分にわかっていることだと思います。
なのに、やっぱり自分の子どものことになると、ついつい入りこみ過ぎているお母さんが多いような気がします。
こんな発言をしている私も実はその一人だったと思います。

子どもの気持ちもちゃんとあります

お母さんが子どもに対してこうなって欲しい、こうした方がいいんじゃないかと思うことがたくさんありますよね。

我が家のお話しですがうちの場合は、息子が大学で社会福祉の勉強をしていました。
国家資格の社会福祉士の受験資格がもらえるくらいの勉強が出来る環境にいて、必要な単位や実習さえ取っていれば、国家資格にチャレンジできるのに…ずっとそう思っていました。
思っていただけでなく、1年生の頃はよく言っていた気がします。

結局今は社会人として社会福祉とは全く違う仕事に就きました。
大学時代に社会福祉士と別の業界で迷うならまだわかるのですが、迷っていたのが、会社に勤めるかお笑い芸人になるかで迷うという(笑)

親がどう思ったとしても伝えたとしても、どうにもならないなというのは傾聴を学び、相手と自分を分けることができるようになったから。
おかげ様でどんどん言わなくなってきましたね。
こうしたら?ああしたら?ということは。
彼には彼の生き方があると思えるようになりました。

傾聴では相手の気持ちと自分の気持ちを分けます

傾聴で相手の気持ちをわかろうとして話を聴いていく時は、その意見に自分が賛成しているなぁとか、反対だなぁという自分の気持ちに気づきつつ聴いていきます。
その自分の気持ちに気づいている感覚が、傾聴でとても大切になってくる「一致」です。

「一致」は「自己一致」とも言います。
その自分の気持ちに気づきつつ、横に置いて「あなたはそう思うんだね」という聴き方をします。

だから、これは相手の気持ち、これは自分の気持ちというように、明確になってくるのです。

練習をしていると分けやすくなる

傾聴で話を聴く練習をしていると、常に「一致」の感覚を意識していますので、だんだんと相手と自分が分けられるようになってくるのです。
目の前の人はこんな風に言っているけど、私は違う思いがあるなぁとか、私はこの話に賛成だから言いたくなっているなぁとか。

先日、お客さまの話を聴いていた時には
「なんだかお客様から怒りを感じる…私はどこからこの怒りを感じているんだろう…」
とか
「相手はイヤだと言っているのに、自分が思うように変わって欲しいと思っているんだなぁ。私はそうは思いたくないなぁ」
とか、自分の気持ちに耳を傾けながら相手の話を聴いていく。
これが傾聴の聴き方なんですよね。
この「一致」の感覚。相手と自分を分けるのに、とても有効だと思います。

まとめ

相手の気持ちを自分の気持ちを分けられていますか?
相手の領域と自分の領域の範囲があることに気付いていますか?

相手に入り過ぎず、自分に入られ過ぎないと、とても楽で対等な関係が築けるような気がしています。
それには傾聴の練習ががとても役に立ちますよ。

分けるとわかる。
分けた方が相手の気持ちには寄り添いやすいと思います。



「あなたがあなたでいること、私が私でいること」をサポートするための活動に使わせていただきます。 自分を大切にする傾聴を全国に広めていきたいです。