あなたは交渉が出来ていますか?(傾聴と交渉の関係 前編)
仲良くやっていきたい相手と違う意見の時がありますよね。
その時に使えるのが交渉です。
その交渉をするには自分にも相手にも傾聴が必要になってくるのです。
傾聴40年の大師匠から学び
今日は忘れないために、学んだことのアウトプットの意味もこめて、書いていこうと思います。
傾聴1日講座(実用)の中で、交渉の土台となる自分と相手の違いをわかり合う聴き方の練習をします。
先日の講座で交渉と傾聴の関係についての質問が出たので、その答えにもなるんじゃないかと思い書いていきますね。
傾聴は交渉するためには必ず必要なもの
交渉ができるようになるには、まず最初に必要なことが自分への傾聴、いつも書いているセルフ傾聴になります。
まず、自分をありのままに尊重できて、自分の気持ちを言語化できることが必要です。
その上で、相手のことも自分と同じように尊重出来て、相手がその人の気持ちを言語化できるための傾聴ができると交渉がしやすくなります。
交渉のベースには、傾聴があるんですね。
自分の思いと相手の思いの違い
相手の気持ちを、「あなたはそう思うんだね」と共感ができる。
それと相反する自分の気持ちを「私はこう思う」と言えること。
周りと違っていたり、目上の人や上司や権力を振りかざす人と違っていたり、その場には合わないかも知れないけど「私はこう思う」を言える。
それをお互い折り合いがつくところに到達するまでやり合う。
ケンカするのではなく、冷静に。
「あなたはそう思うんだね」
「私はこう思うんだよね」
「私の気持ちを聴いてどう思った?」
「あ、そうなんだね」
という感じで。
ついつい事柄の交渉になりがち
例えば夫婦で家事の分担の話になった時。
「私は料理を作るから、あなたは掃除をしてね」
これは事柄の交渉、作業量の話です。
作業量が50/50である事実はあるのですが、気持ちの上での50/50になるかどうか…というところです。
もし、体調が悪くて料理が作れなかった場合に、夫にこう言われたらどんな気がしますか?
「料理を作るから掃除をしてっていったのは君じゃないか」
自分が体調が悪くツラい時にこう言われた…
気持ちの上で50/50になっているとは感じられませんよね。
お互いの思いの、お互いの存在の50/50は、気持ちのやり取りなくしてありえないのです。
事柄だけではない、本音のやり取りをするには
傾聴の先にあるのが交渉です。
その傾聴も人の気持ちを聴くだけでは交渉はできないのです。
自分の気持ちをよぉく聴けて、どんな自分が出てきてもOKが出せるようになると、相手と本音でやり取りができるようになってきます。
相手と自分は違う人間です。
違いがあるのがあたりまえが前提にあります。
その違いがあるのを理解した上で、
「違ってもいいから本音でやり取りしようよ!」というところですね。
きっとそこで見えてくるものがあると思うし、私は人との関係の中でもこれを求めています。
誰にも支配されない、誰からも浸食されない
そして、誰も支配しない、誰にも浸食しない関係。
それをやろうとするのが本音のやり取りの交渉です。
主従関係になりがちな親子・夫婦関係
小さい頃から
「親のいうことを聞きなさい!」
「親に反抗するなんて」
と言われることもあり、子どもの頃に
「あなたはどうしたいの?」
「あなたはどう思うの?」
と聞かれて育った方はまだまだ少ないような気がします。
そして、自分が小さい頃から言われ続けたような形で、自分の子どもを育てることが多いのではないでしょうか。
親に言われてきたことを、つい自分の子どもに言いがちですよね。
そんな子どもも成長します。
親が支配をして来た家庭で見られがちなのが、立場の逆転。
今度は子どもが親を支配しだすことがあります。
夫婦関係でもありがちなのが、
「稼いでいる私が偉くて、稼いでいないあなたは私より下」
という関係性です。
親子であれ、夫婦であれ、どんな立場でも存在は平等です。
稼いでいても、稼いでいなくても、存在に上下はありません。
親でも子でも、存在に上下はありません。
自分と相手は平等であるという考え方を根本に用意してみてくださいね。
まとめ
交渉の土台になるものが傾聴です。
傾聴なくして、交渉はできないのです。
交渉するには自分がどう思っているかわからないと伝えられないので、まずはセルフ傾聴が必要です。
そして、相手の気持ちをわかろうとする、相手を傾聴する力が必要になります。
自分と相手には違いがあるのがあたりまえが前提です。
そして、自分と相手の存在は平等です。
次回は傾聴と交渉の関係 後編を書きますね。
「あなたがあなたでいること、私が私でいること」をサポートするための活動に使わせていただきます。 自分を大切にする傾聴を全国に広めていきたいです。