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そもそも傾聴ってなに?

人の話を聴くということは、日常的にやっていらっしゃいますよね。
傾聴という聴き方があることは知っているけど、果たしてどんなもの?
ということを、私がお伝えしている傾聴を元に具体例も交えながらお伝えしようと思います。
「そういう聴き方なんだね」ということが今より少しはご理解いただけると思います。

まずはコトバンクからの引用

傾聴とは?

もともとカウンセリングにおけるコミュニケーション技能の1つ。傾聴の目的は相手を理解することにある。それにより、話し手が自分自身に対する理解を深め、建設的な行動がとれるようになるようサポートする。 傾聴で大切なのは次の3つとされる。 ・言葉以外の行動に注意を向け、理解する(姿勢、しぐさ、表情、声の調子など)。 ・言葉によるメッセージに最後まで耳を傾け、理解する。 ・言葉の背後にある感情も受け止め、共感を示す。 
(コトバンクより)

このようにあります。
もちろんその通りです。

来談者中心療法を創始した、アメリカの心理学者カールロジャーズが提唱したものです。

傾聴の聴き方は寄り添う・支える・そのまま理解する

話し手の方がなぜそのように思うのか、感じるのか。
相手の気持ちに「寄りそう・支える・そのまま理解する」ということをします。

話し手の方がある事柄に対してどういう気持ちをもっているのか。
その相手の気持ちをわかろうとして聴いていきます。

まず前提として「相手の気持ちはわからない」ということがあります。
「相手の気持ちはわからない」ので、それをわかろうとして傾聴していくんですね。

誰かの話しを聴いている時に
「それは違うよ!」とか
「そんな風に考えるんじゃなくて、こう考えたら楽だよ!」などと言いたくなることはありませんか?
これは言わないんですね。

その言いたくなっている自分はあってもいいのです。
だけど、今目の前の人の話を傾聴したいという思いがあなたにあるのなら、その言いたくなっている自分の気持ちは我慢するのではなくそのまま横に置いて「あなたはそう思うんだね」「あなたはそう感じるんだね」と、そう考えざるを得ない話し手の気持ちをそのままわかろうとします。

今ここにある事柄に対する気持ちは相手に聴いてみなければわからないんですね。

例えば「夫との関係性が良くなくて困っている」

よくお聴きする相談の中に「夫との関係性がよくなくて困っている」というものがあります。
その「関係性がよくない」とおっしゃるお客様でも、どのように関係性がよくなくて、どんな風に困っていらっしゃるのか。
それは人それぞれです。聴いてみないとわかりません。

それに夫とどうなりたいか、目指す方向も様々です。

「夫との関係を修復したい」
「夫と離婚を進めていきたい」
「夫ととりあえず別居したい」
「夫とこのままでの生活は続けたいけれど、もう少し穏やかに暮らしたい」
「夫と以前のように楽しく暮らしたい」

色んなパターンが考えられると思います。

どんな未来を想像されるかはわからないですが、今目の前の話し手の方が、夫との関係性に満足されていないということはわかります。
「関係性がよくなくて困っている」とおっしゃられていますのでね。

今のその状況に対して、話し手の方がどう思っているのか、どう感じているのか、その気持ちに寄り添っていく聴き方が傾聴になります。

傾聴する人は流れるプールの浮き輪

私の感覚では傾聴する人は「流れるプールの浮き輪みたいだな」と感じています。

話し手の方の日常生活は、夫との関係性がよくなくて困っている状態。
それは例えると、流れるプールの中で流れに身を任せつつも、右に行ったり左に行ったり、プールから出ようかなどと迷いながら生活をしている状態。

そんな中でたまたま浮き輪(傾聴する人)を見つけた。
その浮き輪を手に取り自分の身に着けた。
これで溺れなくて済むと少しホッとした。
(私のことを否定されず、話せる人ができたと少しホッとした感覚)

浮き輪(傾聴する人)は、話し手の方がこっちかな?と自分が行きたいと思う方向に流れて行く時に、溺れてしまわないようについて行く。

右に行く時も左に行く時も、ずっとその人のそばで「寄りそう・支える・そのまま理解する」をやっている。

そんな感覚でいます。

まとめ

傾聴とはどんなものか、ご理解いただけましたでしょうか。

話し手の方自身が、どう思ったかどう感じたかという気持ちに「寄りそう・支える・そのまま理解する」ということなんですね。


「あなたがあなたでいること、私が私でいること」をサポートするための活動に使わせていただきます。 自分を大切にする傾聴を全国に広めていきたいです。