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子どもは身体のセンサーが大切!?

少しでもご興味がありこのページを開いて頂きありがとうございます。

前回は、幼児期のあそびの重要性について書かせてもらいました。

今回は「子どもは身体のセンサーが大切!?」について書いていきたいと思います。

では、身体のセンサーと一体何なのでしょうか?

言い換えると、"情報をキャッチする能力"とも言えます。

私達は普段、無意識のうちに「見たり」「聞いたり」「触れたり」と、あらゆる情報を目(視覚)や耳(聴覚)、手(触覚)などの感覚を通して情報をキャッチしています。

それらの感覚を子どもの頃から育む事が大切と言われています。

本日はその"感覚"について書いていきたいと思います。

目次

◉自覚しにくい3つの感覚
◉身体のバランスに関わる平衡感覚

自覚しにくい3つの感覚

皆さん、普段使っている感覚の種類を挙げて下さい。と言われたらどれぐらい挙げられるでしょうか?

僕が真っ先に出てきたのは、①視覚②聴覚③嗅覚④味覚⑤触覚のいわゆる"五感"でした。

その五感は意識しやすく、自覚しやすい感覚です。

「あそこ見て?」「よく聞いて?」「どんな匂いがする?」「どんな味がする?」など、すべて意識できる感覚ですよね。

五感は様々な情報をキャッチするにはとても大切な感覚となっているのですが、五感の他にもう2つの感覚(触覚を入れると3つ)が大切と言われています。

その感覚が、
・平衡感覚
・固有覚醒です。

下の図をご覧下さい。

・触覚
・平衡感覚
・固有感覚はほとんど無意識のうちに使っている感覚です。

この3つの感覚は自覚しにくいため、そこにトラブルがあっても気付かず見透かしてしまう事が多いと言われています。

では、平衡感覚、固有感覚とは身体の中でどういった働きをしているのでしょうか。

今回は平衡感覚について書いていきたいと思います(固有感覚についてはまた書いていきたいと思います)。

身体のバランスに関わる平衡感覚

まず、平衡感覚ってよく聞くけど、どこにあって何をしているの?と思う方も多いと思います。

平衡感覚は前庭覚ともいい、揺れや回転、加速度情報を感知する感覚で、主に"姿勢のコントロール"に関わっており、これらのセンサーは耳の奥(内耳)で情報をキャッチしています。

あらゆるスポーツで"姿勢が大事"と言われていますが、姿勢が悪い子どもに対して「筋力が足りない」「身体が硬い」で、片付けてしまわれる事が多い印象です。

また幼児期や児童期のお子さんが「よく転ぶ」といった悩みを持つ親御さんもいるかと思います。

しかし、俗に言う猫背やよく転ぶ子どもでも、身体がベターっと柔らかかったり、ジャンプ力や握力など手や脚の力が平均以上ある子どももいます。

筋力不足や身体の硬さも一理あると思いますが、一概にそれだけで片付けられない事もあります。

子ども向けの運動教室で、「目を瞑って片脚立ちをしてみて」と言うと全く立てなかったり、グルグルバットの様に回転や揺れの刺激を与えた後に「姿勢を保って!」と言っても、全く姿勢が保てずに尻餅を着く様な現象がも見られるのです。

"これはなぜなのでしょうか?"

前庭覚は揺れや身体が回転している事を察知し、脳から全身へ姿勢を調整する様に命令を送っているのです。

子どもの頃からその前庭覚への刺激が少ないと、姿勢を調整するネットワークが上手く働かないのです。

次にその平衡感覚のネットワークについて説明していきたいと思います。

少し難しい話になりますが、平衡感覚には3つの回路があります。

◉動眼系-眼球運動の回路
◉脊髄系-姿勢調整の回路
◉自律神経系-自律神経系の回路

①まず受容器(センサー)となる三半規管や前庭覚が情報をキャッチする事により、②脳へ情報が送られます。
③その後、脳が情報を受け止め(入力)、④各回路に命令を出す(出力)のです。

では、その受容器(センサー)にはどのような運動が効果的なのでしょうか?

◉ブランコ類など

◉ハンモック、トランポリンなど


◉グルグル回しやでんぐり返りなど

上記で紹介した内容はあくまでも少数の例であり、これだけが前庭覚に刺激する内容ではありません。

上記の内容で言うと、「揺れる」「回る」「跳ねる」などの刺激が挙げられます。

よく転ぶ子どもや目を瞑って片脚立ちすると姿勢が保てない子は、この様な刺激を子どもの頃から与えていくのもいいかと思います。

最後に

今回、平衡感覚について書きましたが、平衡感覚には姿勢を調整する働きがあると書きました。

平衡感覚を刺激すれば、猫背が姿勢矯正される!と言った意味合いとは異なりますのでそこはご理解ください。

公園で遊ぶ何気ない物や親御さんと一緒に触れ合う中にも平衡感覚を刺激する事がたくさんあります。

何気ない日常でたくさんの体験を見つけてあげて下さい。

最後まで読んで頂きありがとうございました。


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