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退路がないなら 前方に血路を拓くのみです|漫画『公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く』


5歳のエリザベス・マクナガン公爵令嬢は、自分が転生したことには気がついていた。

乙女ゲームのような世界だ、とは薄々思っているものの、問題が1つ。

私は乙女ゲームというものを ほぼプレイしたことがないのだ

『公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く』第1巻

前世でプレイしていたのは、専ら戦闘系ゲームばかり。
乙女ゲームの知識といえば、「ヒロイン」と「攻略対象」がいて、それを邪魔する「悪役令嬢」がいる、ということくらいだ。

この世界は「ゲームとまったく関係ないただよ異世界」か「プレイしない類のゲームやマンガ・小説の世界」のどちらかだ

『公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く』第1巻

が、仮にそれが後者だったとして。
シナリオを知らない以上、対策のしようがない。

と、なれば。

あるがままに生きるしかない!!

『公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く』第1巻

腹を括ったエリザベスは、興味の赴くままに歴史書を読み漁り、王太子の婚約者候補もとりあえず乗っかり、そして、王太子から、正式な婚約者になって欲しい、と申し込まれた。

もしかしたら、自分は悪役令嬢なのかもしれない。
この婚約を受けることで、退路は断たれるかもしれない。

退路が断たれたならば、貴女はどうする? と王太子に聞かれたエリザベスは、まっすぐと王太子を見て答えた。

「退路がないなら 前方に血路を拓くのみです」

『公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く』第1巻


著者は 高瀬雛
青年マンガ、女性マンガの連載作品がありました。

原作は ぽよ子
女性向けライトノベルを中心に活動されている作家さんのようです。小説家になろうには何作品か発表されていました。
本作は、書籍化された同名小説のコミカライズ版。

原作小説は既刊3巻。未読なので連載中なのか、完結なのか不明。
(が、恐らく3巻が番外編集であることと、レビューを参考にすると完結していると思われる)

出版社は ブシロードワークス

掲載誌・レーベルは コミックグロウル

発売は 2024年09月
既刊1巻。連載中。


自分で道を切り開くエリザベスが良い!

「あるがままに生きるしかない!!」と決意するだけあって、とにかく興味の赴くままに生きるエリザベスが面白い!

少し、これ系のストーリーとしては珍しいのは、王太子のレオナルドに嫌われるわけでも、エリザベスが虐げられているわけでもないところ。

いわゆる、王子様溺愛系とは、ちょっと呼べない雰囲気なの。

レオナルドは一風変わったエリザベスを温かく見守っているんだけど、大好きで仕方ない!って感じではないし、エリザベスも愛されたい!愛されてる!みたいな恋愛脳じゃないんだよね。

だから、レオナルドとエリザベスの関係を楽しむ、ってよりは、嫌味を言ってくるご令嬢に変なあだ名を付けようとしていたりとか、お城で護衛騎士の配置を見ながら、どこから襲撃できるか、とかを考えているエリザベスを楽しむ作品かと。

それ、どういうこと? って思うかもしれないけど、ある令嬢の縦ロールの髪が全く乱れない理由を真剣に考えているエリザベスとか面白い!

多分、自分が異世界転生したら、みたいな気分で読んでるんだと思います。

確かに、乙女ゲームなんてやったことないし、そうなったらなるようにしかならないし。

黙々と「あるある」なシチュエーションに突っ込んでるかも!

……と、言いながら、この作品はずっとこんな感じで進むのかしら。
レオナルドとの恋愛要素が、成長と共に出てくるのか。

いやー、そんな雰囲気にならなそうなんだよなぁ。


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