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教員不足が叫ばれているが

イチ中学校教員として、働いていて感じていることを書いてみた。自治体によっても違うかも知れない。あくまで、私の現場での感覚だ。

いつ頃から感じている?

一時的には7〜8年前、慢性的には正直3年くらい前、ちょうど団塊世代の大量退職を迎えた頃からだ。そして、そのピークの山は超えてしまった。同時に、新規採用の波も途絶え始めようとしている。(この辺りは自治体で違うと思う)

どのような現象から感じるか

①年度途中で休みに入ると、代わりは基本来ない

産休・療休…色々な形で予期せず休みに入ってしまうことがある。けれども、年度の途中(それも後半以降)で入ると、代わりの講師は見つからず、いる人達でその肩代わりをしないといけなくなる。
この負担が正直大きい。急激な負担増は、どこかに必ずしわ寄せが来る。私自身も専門外の教科を6時間受け持ち、心と身体のバランスを崩し、持病が悪化して現在も通院中である。運良く(?)コロナの3ヶ月休校により、休めたことで長期離脱を免れた。
先日、療休に入った先生の授業を肩代わりした先生が療休に入ってしまったという話を耳にした。当時、あのまま年度末を迎えていたら、自分も同じようなことになっていたかも知れない。そう思うと、ゾッとした。しかし、同時に体調を崩すのは当たり前のことで、自分が悪い、乗り越えられなかった訳ではないという妙な安心感も生まれた。そのくらい肩代わりをすると色々追い込まれるのだと推測される。

②実際に言われた「学校が回らないから無理」

体調を崩した時、次年度の校務分掌等を減らして欲しいと相談したら、当時の三役(校長・教頭・教務主任)から雁首揃えて「学校が回らないから無理」と言われた挙げ句、次年度は負担増になった。当時、私自身はこういうメッセージで受け取った。「学校を回すためだったら、誰かが犠牲になってもいい」
今思えば、それだけ管理職も余裕が無かったのだろうが、傷つくにも十分だった。子ども達がいる以上、学校を普段通りに機能させる必要があるし、管理職にはその責任が伴う。そのように受け取るほど、精神的にもやられていたのだと今だったら思える。それもほんの最近のことだけど。

③再任用がいっぱい

一度定年を迎えて退職して、働いている再任用のベテランの先生方。経験値という叡智は、現場の私達を支えている。しかし、私達の働き方に絡む問題も潜んでいる。
再任用の先生方は、ハーフ(週2.5日勤務)とフルタイム(正規教諭と同じ)で働き方を選べる。フルタイムの先生は校務分掌や学年の仕事を担うことができる。しかし、ハーフの先生は授業を行うことだけが役割で、校務分掌や学年の仕事を任せてはいけないことになっている。
つまり、授業の不足分を補うためにハーフの先生が多くなると、頭数が揃うわけでは無いので、それ以外の人達の校務分掌の負担が増える。


今になって声高に言われているが、現場は常に隣合わせの現実である。改善には何が出来るのか。じわじわと進行しているのを見逃してきたのだから、そうそう簡単には変わらないと思っているが、このままだと未来もなくなってしまう。
何が出来るかは未知数であるが、現場で耐え忍ぶだけでなく、何かを変えていきたい。そう思っている。


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