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好きこそものの上手なれ

始まり


きっかけは、勤務校でマスコットキャラクターが誕生したこと。そして、目の前にあったアヒルの爪楊枝入れを見ているうちに、

「あっ、このフォルムで作れそう…」


と思ったこと。

この2つのきっかけで、創作熱が再燃した。デザインを描く。色みを考える。ただひたすらに針を刺す。形を整える。どうすれば思い描いた形になるかを考える。そして、ひたすらに針を刺す。

コロナ禍がきっかけでハマった羊毛フェルトという趣味が、周囲に発覚して2ヶ月経つ頃には、皆の癒しを生み出すことになっていたとは夢にも思わなかった。

元祖・製作記

まずは、デザインを描きながら大きさや色みを考えた。色が決まると、手持ちに無い色は買いに行った。
ニードルわたわた(ベース。製作時間短縮につながる)で土台作り。顔や胴体などのメインパーツ作り。ベースに色のフェルトを刺して固める。徐々に形になってくると、作りながら表情がニヤけてきた。
メインパーツはある程度思うように作れたが、細かいパーツには大苦戦。何とか形にして、マスコットが完成した。

作品を学校へ

出来た作品(学校が特定される可能性があるので、これは出せず)を学校へ持って行った。
そのまま職員室の校長席に置かれたことで、何かいるぞ!?という認識になり、作者がバレるにつれて、

すごい!!どうやって作るの?

そんな技を持っていたとは。

これは技だよ、技。


という反応が返ってきた。

これって技なんだ…。

っていうか、

趣味がこんなに周りから認められるんだ。


自分が好きなものを認められるって嬉しい。

「何で俺のところに一番に持って来ないんだ!?」

絶妙に可愛い物好きの校長からは説教されたけど(笑)

だるま(トップ画)、製作開始

ある日Instagramを見ていて、ひらめいた。

だるまモチーフ、作ってみよう!!

受験シーズンも始まるし、願掛けの1つや2つしたいし(笑)学校に置くには、いいモチーフという直感のもと、スタートした。
まずは、デザイン作り。うん。ちょっと可愛い感じ。そして、色みや大きさ、パーツの配分を考える。
次に材料購入。いいなと思った色合いの羊毛(主にアクレーヌ)を買い、用具も買い足した。
元祖を作ってからというものの、細かいパーツも上手に作りたい、少しでも毛羽立ちを抑えたいなど「作品」としてのこだわりが出てきた。まさに、沼落ち。

今はスマホで画像検索したり、YouTubeやSNSで見たりすれば、大抵の欲しい情報やイメージしているものに近づける。デザインを基に、そして前回の経験や失敗を踏まえながら作っていった。

作っている期間、職場では精神的にダメージを受ける出来事が幾つか続き(現場では同時多発テロと呼ぶことも多い)、少しどんよりした空気になっていた。某朝ドラの「美味しゅうなぁれ」ではないけれど、

少しでも笑顔になれますように

そう願って、針を刺していった。

だるま完成

…可愛い。(自画自賛)
そして学校に持って行き、ちょこんと出すと、

癒やされる…

あら、癒しになった。(それだけ疲れているんだなぁ…。)
だるまに置き物が変わっていることに気付くと、皆一瞬だけど笑顔に。
そうこうして、職員室の癒しマスコットとしての地位が確立されていた。


自分の好きなことで、いろんな人を笑顔にできる。これってやっぱり幸せ。そう改めて感じた1年だった。

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