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導線やら背景やら

先日とあるアニメのイベントに行ってきた。非常に勉強になったので記録として残しておこう。良かった点だけを取り上げるわけではないので、何のアニメのイベントだったかは伏せておくが、過去の記事を読んでいる方には多分分かってしまうことだろう。まあ分かってしまっても良いやと思いつつ、あくまでもそのイベントについて感じたことを書くのでアニメそのものを批判するわけではないということも書いておく(というチキン野郎です)

そのアニメには今マイキッズがはまっていて、近くで、といっても高速乗って40分はかかるところなんだけども、行けんことはない場所でやっているということで行ってきた。

自分自身が参加するイベントとは違って、子どもメインのイベントに参加すると自然と一歩引いた目線でイベントを見ることになる。すると、私の場合はやはり自分の読書会と照らし合わせてどうなのか、ということを考える。

まず気になったのは入場方法。

13:30、14:00、14:30といった風に区切られて入場していくのだが、少し早めに行ったものの既に列が出来ていた。並んでいると、スタッフが「番号〇〇番までの方〜」と10単位で呼び出す。ベビーカーを押した家族がやってくる。別に置くところがあるようでアナウンスされ、ベビーカー家族は一旦列から離れる。もちろんキープできるわけではないので後ろの人が一つ分先へと進む。しばらく待っていると少しずつ前列の人が減ってきて前に進んだ。ところが、私たちが並んでいた列は列待ちの列だったようで、番号が呼ばれるまではいくら前に進んだところで列に入れなかった。列はあるようであるわけではなく、どこが先頭なのか最後尾なのかも分からない状況となっていて混雑していた。

んんん!?

結局スタッフに声をかける。番号はまだ呼ばれてなかったはずだが、列に入れてもらった。意外と15:30ちょうどに入場はできたものの、番号順に呼ばれるシステムは必要だったのか疑問だった。

そしてまあ時間通りに入場したものの、入場してすぐにフォトスポットがあった。当然ながらみんな撮りたがるので、入った途端に進めないという事態に。

んんん導線!!

「写真を撮られる方は端に寄ってくださーい!」とスタッフが声を張り上げる。一列分のスペースが出来、後ろの人たちも進めるようになる。

しかしまた2つ目のフォトスポットがすぐにあった。そこにも列が出来る。

そこを抜けると30㎡くらいの中に3つのコーナーがあった。まあそこはそこそこの人気くらいなのでわりとさらっと楽しんでさらっと進むくらいだったのだが、問題はその部屋を抜けた先だった。

人気コーナーが左右の壁にあった。

部屋を抜けてすぐなので通路は狭い。そしてそこに人気コーナー。当然、混雑する。

どうせんんんん!!

そこを抜けた先にも3、4つほどのコーナーがあるのだが、人気っぷりに比べると無駄に広い。

なぜ、なぜこんな配置にした!?

そこから先は特に問題はなかったのだが、入場してすぐの場所、狭い通路の先に人気なものを配置する理由がよく分からない。

入場してすぐにインパクトを与えたかったのだろうか。狭い通路を抜けた先にキラキラするコーナーを見せたかったのだろうか。電源や音響等の事情でここにしか配置できなかったのだろうか。

と、そんなことを一歩引いて斜に構えて参加していた私は思った。

しかし鑑みてみれば、私も読書会ではどうか。これほどの規模ではないにせよ、受付時には列ができることもある。入口近くに受付を設置するので、3、4人並ぶと会場の外で待っていただくことになる。今の時期、暑い。そこんところの導線を考えていただろうか。いや、考えていなかった。

あるいはテーブルの配置は適切だろうか。彩ふ読書会の場合はグループ分けを行うことが多いので、およそ50㎡くらいの部屋に3つの島を作ることになる。島同士が近いと、そこを通ろうとするときにキュってしないと通れなかったりする。椅子の引き具合まで計算していたか?あと島同士が近いと、やはり別グループの声が気になってしまうので、できるだけ離さなければならない。そんなところの配慮が出来ていただろうか?人の振り見て我が振り直せ、ってやつである。

この某アニメイベントで感じたことは他にもある。

背景である。

様々な人気コーナーはあるものの、そもそもスペースが展示室みたいなところなので無機質なのだ。写真映えするところはあるが、写真に映さないところは至って普通の展示室なのである。

東京にある某テーマパークでは世界観を壊さないように中から外の風景が見えないよう設計されていると聞いたことがある。大阪にある某テーマパークはそういった配慮はないのでよく引き合いに出されるのだ。まさにドリーム。まあ規模も入場料も違うので比較しちゃいかんのだが、斜に構えた私としてはそれくらいのクオリティを求めてしまう。むしろ同じ入場料を払うので見合ったものを作ってくれないかなんて思うのだ。天井の照明もばりばり展示室だし。

ところが、である。

当のマイキッズはこのような設備環境でもめちゃくちゃ楽しんでいた。

一つ一つのコーナーをじっくり楽しみ、めちゃくちゃ笑顔を見せていた。フォトスポットでは家でよくやっていたポーズを取り、変身コーナー(あ、ばれちゃいますね!)では皆に見られている意識もあって恥ずかしそうにしていたが、何回か並んでいくうちに見事変身ポーズをやり遂げた。

アニメキャラクターのショーが始まると、そのキャラクターと一緒に踊ったり、ハイタッチして「可愛かった〜」と感動していた。ショーが終わったあと、ボールで遊んでいるとなんと間近にそのキャラクターがやってきてボールをポーンと投げて去っていくというサービスもあり、マイキッズはまたまた感動していた。

これを読書会に置き換えて考えてみる。

私はクオリティの高い読書会を作りたいなと思っているところがある。思うようにはいかないところもあるが、イメージとしては大阪七周年イベントのような規模、場所で毎月開催するのが理想形である。あるいは以前参加していた某読書会さんも、一つの理想形だと考えていた。

けれどこれは私自身の単なるこだわりなのかもしれない。

マイキッズは設備環境なんて気にしていなかった。というよりも目に入ってすらいなかった。それよりも好きなアニメキャラクターと会えて一緒に踊れたり、フォトスポットで写真を撮ったり、それだけで満足していた。

子どもと大人でもちろん違うというのはあるが、読書会はただただ本が好きな人たちが集まれれば、何だって良いのではないか。会場が汚かろうが、会議室だろうが、エアコンが効かなかろうが、本の話が出来ればそれで良いのではないか。……うん、いや、出来れば綺麗な会場が良いしカフェっぽいところが良いしエアコンは効いててほしいな!!必要最低限なところは抑えておかねば……とはやはり思うのだが、過剰にクオリティを求めすぎてもそれは誰も求めてやしないんじゃないかと、ふと立ち止まって考えることも必要だなと、そんなことも思った次第である。

こういう風に彩ふ読書会に置き換えて考えれるので、色んなイベントや他の読書会さんに足を運んでみるのも、勉強になって良いかもしれない。

ちなみにマイキッズが楽しんでいる姿を見ていて、私自身もそのアニメキャラクターに心を奪われた。帰りには風船やらグッズやら買ってほくほくに帰ったのであった。

まだイベントはやっているので、もう一回行こうかなと思っている。





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