ギアナでスーパーに行ってみよう
仏領ギアナにも大型スーパーはある。
といっても初めて大型スーパーができたのは2005年とそんなに昔のことじゃない。
私が行っていたのはカイエンヌ郊外にあるカルフール。
他にもスーパーUとかリーダープライス、カジノなどがある。
スーパー以外で食品などの買い物ができるのは市場と通称シノワと呼ばれるコンビニみたいなところ。日用雑貨や大工道具から食品までなんでも売ってる。ちなみにシノワはほぼすべて中国系の人が経営してるのでそう呼ばれてる。(シノワはフランス語で中国の・中国人という意味)
大型スーパーで売っている商品はフランス国内とほぼ一緒。
品物は飛行機や船で運ばれてくるので、場合によっては品物がない時がある。数週間スーパーの棚がガランとしてたり。そういう時は船が遅れてるんだなって思う。
コロナで一番初めの外出制限になった時、フランスのスーパーから小麦粉とかパスタが消えた。うちでは「今日はギアナのスーパーみたいだったよ」と言うと、スーパーに品切れの物がたくさんあったよ、って意味になる。
値段的には運送費が多くかかってるので全体的にフランス本土より数割高い。
フランス本国では結構キッシュとかよく作っていたので、1ユーロ前後の冷蔵パイシートみたいのが手軽でよく買ってた。
それがギアナのスーパーにくると3ユーロくらいになる。
ものすごい値上げ。
元々1ユーロで買えたものを3ユーロ払うのがばかばかしくて、たまにキッシュとか作りたいと思った時は生地を手作りしたり、パイシートが安くなった時にまとめ買いして冷凍したりしてた。
乳製品も全体的に高いので友人は餞別にヨーグルトメーカーをくれた。
確かに4つ入りのヨーグルトの値段で本土だと12個入りを買えたりする。
いろんな食品を安売りの時にまとめ買いして冷凍しておく人が多いので多くの家庭にはでっかい冷凍庫がある。
うちにも普通の冷凍庫付き冷蔵庫(高さ2mくらい)のほかに、人が一人余裕で入れるような冷凍庫もあった。
私はそんなに買いだめしないタイプなので使わなかったけど。
あと停電が長く続くとちょっと悲惨。
肉は冷凍の肉を買って食べてた。でもあんまり美味しくない。
肉はやっぱりフランス本土の方が美味しいし種類もたくさんある。
サラミみたいなソシソン(Saucisson)とかは高級品!
大好物のソシソン、生ハム、パテとかは2年間ほとんど食べなかった。その分フランスに戻ってからちょっと食べすぎてしまった。塩分取りすぎ…
ある日、肉コーナーを見てたら、中央のでっかい冷凍庫に大きなものが入っていたので覗いてみたら羊1頭丸ごと売ってた。
ええっ、と思って二度見。
うん、羊1頭だった。それが2頭分冷凍庫に。
パーティーとかする時に丸焼きにするんだろう。
フランス本土のスーパーで羊1頭はさすがに見たことない。
野菜や果物、魚は市場で買っていたので、私がスーパーで買っていたものはあまり多くない。
生活消耗品や、パスタとかマヨネーズとか。
なぜギアナでヨーグルトとか作らないのか一度農家の人に聞いてみたら、暑さのせいで牛乳の採れる量が少ないらしい。鶏もギアナ中まかなえる程の卵を産まないので、よくスーパーで卵は1家族1パックまでとか書いてあった。
確かに今年(2022年)の猛暑で採れる牛乳の量が少なかったというニュースも聞いた。
この2年間のギアナ生活で、あるもので満足する生活をしよう、という概念が染みついた。わざわざフランス本国と同じものを食べようとせず、現地の物を食べるというのはどこの地域に行っても同じかな、と思う。
あと、スーパーだけでなく、他のお店でも本国と同じものは手に入らない事も多いので、本当に自分に必要な物かどうか、をまず考えるという習慣も身に付いた。
それだけでもギアナで生活したことは決して時間の無駄ではなく、後の生活にもしっかり活かされてる。
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