「ベタ褒め のち こき下ろし」2021/08/07

・相席食堂の峰竜太回
相席食堂の峰竜太回が良かった、というのをメモっておいて投稿はしてなかった。もうTVerの公開終わってるのでは……。
毎週へらへら笑って見てはいるから、「当たり回」というのもちょっと違うように思うんだけど。神回? いや相席食堂に神を引っ張り出してきたら天罰あたるよ。
ボートレーサーの方の峰竜太が意外にもロケ上手だったってのもあるし、アッコにおまかせの方の峰竜太が途中で自腹の30万を出したとこもわけわかんなくて良かったし、これまでの相席食堂と今回のロケでいじり続けられたチャラい方の峰竜太が、番組の後半でボートレーサーとして無類の強さを見せるカタルシスも気持ちよかった。
(特に最近はコロナ関係で、番組のキモであるはずの「相席」がしづらいのと、あんまりいろんなところにハシゴできないのとで、制作側がまだそこをどう振り切るか決めかねてる感があった。なので峰選手が人懐こくいろんな場所でいろんな人と会話をしてるのは新鮮な気持ちで見れた)
……が結局、峰選手が座り込んで競艇の解説をし出したり、大悟がいつにないハイテンションでギャンブルの話をしてるのを見てるのがいちばん楽しいのだった。
誰かが自分の好きなことについて、ちょっと滑稽なくらい熱っぽく語っているのを見るのが好きで、その昔アメトーークがウケたのは、それが視聴者感情として普遍的だからなんだよね。
相席食堂がそんな真ん中高めの球を投げる必要があるかどうかは別として、良かった。ネトフリの傑作選に入れてほしいな。


・「ちひろさん」
Amasonのprime readingに入ってる漫画の中で気になったものをちまちま読んでいる。大抵最初の1巻だけが入ってるから、満足度は低いけど新規開拓には便利だ。
先日、最後までは読んでない「大奥」(よしながふみ)の1巻を、いつか最終巻まで読みたいなーというブックマークのような気持ちでkindleに入れておいたら、いつの間に10巻まで増えていた。旦那が読んで、つい買ってしまったらしい。めちゃくちゃいいところで終わってるのでどうせなら全部買っておいてほしかった。
そんなこんなで、漫画「ちひろさん」(安田弘之)の1巻を読んだ。
昔同作者がエロティクスFか何かに描いていた、女子高生の漫画が好きだったからという理由だったんだけど。
陳腐〜〜〜〜!
主人公が人間として成熟してるのは元風俗嬢ゆえ酸いも甘いも噛み分けてきたからだーとか、理不尽な強権をふるう両親にはじめて逆らったJKが逆上した親に暴力を振るわれて包帯だらけの状態で現れたとき「あんたちょっと美人になったんじゃないのー?」って台詞をかけるとことか、普段は孤高に生きてるんだけどどうしても誰かに隣にいてほしいときだけ野良猫のように訪れてくるニューハーフだとか、陳腐すぎて反吐が出る。
スイーツ女の鼻を明かすために、同席した合コンで彼女の狙ってる男を全員落としたり、自分を慕ってくれていた後輩が善意で持ってきた怪しい商売の話にただ不愉快であることだけを伝えたり、いわゆる「スカッと」系として描かれたであろう話もあるんだけど全然スカッとしない。
しかも作者はあとがきで「僕はちひろさんが自由に動き回るのを後ろで追っているだけ」みたいなこと言ってて、それもまたいと寒々し。
がっかりした本だった。

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