MENTAで実践している、成果を高めるためのプロダクトマネジメント。
こんにちはオンラインメンターサービスMENTAをつくってます入江です。(ランサーズ Advent Calendar 2020 25日目の記事です)
これまでに2-30個ほどのサービスをつくってきましたが、最近になってようやくサービス開発の進め方についての「解」が見えてきました。
実は2ヶ月前。プログラムを書くことをやめ、プロダクト全体のことに時間をつくるようにしました。
もう20年近くプログラム書いてきたので、正直怖かったし、とまどいもありましたが、いままできていなかった「未来のことを考える」「施策を振り返る」「データを調べてみる」などに時間を使えるようになって正解だったと思っています。
現在のチームは僕をのぞいてこのような構成です。エンジニア4名、デザイナー1名、ディレクター1名、サポート1名。
この記事では、このくらいのチーム規模でいまどのように開発を進めているのかをシェアしたいと思います。
まずはじめに知っておくべきこと
開発にはいるまえに、まず最初にやるべきことはプロダクトのKPIを知るということです。
たとえばMENTAの目標は流通額を伸ばすこと。そして流通額を伸ばすために必要なものを考えると「契約数」「メンター数」「契約率」「アクセス数」「継続率」...など指標がみえてきます。これがKPIです。
KPIにもとづいてタスクを決める
いままではKPIを決めず、やったほうがいいと思えることを感覚でやってきました。しかし、少ないリソースでサービスを開発していくためには、なにをつくるかはとても重要です。ひとつひとつの選択が運命をわけるといっても過言ではないでしょう。
KPIが決まることで「その施策はどのKPIを伸ばすためにやるのか?」が明確になります。そして結果検証がやりやすい。施策をやった後にKPIがどう変わったかをみればいいからです。
タスクの管理はGitHubのプロジェクトを使う
チームでの開発にとても便利なのがGitHubのプロジェクト機能です。
「企画中」「TODO」「進行中」「確認中」「結果分析待ち」とわけてつかっています。ミソはひとつひとつのタスクにKPIラベルをつけていることです。たとえば「契約数UP」「メンター数UP」など、その施策はどのKPIを伸ばすためのものなのかがわかります。
ここまでやることでメンバーもKPIについて意識するようになるし、なんのためにやっているのかがわかりやすい。そして終わったら結果分析をしてみんなに共有します。振り返りです。
プログラミングの時間を削ることで、このような全体の進行管理や整理、そして結果分析をする時間をつくることができるようになりました。
情報はすべてフラットに共有する
たとえば「単発契約している人はその後に月契約にどのくらいが移行してるのかな?」が気になれば、その場で調べて、そして結果をチームにシェアしています。
チームのSlackには顧客からのサポート内容だったり、ユーザーの声、データ分析結果、施策の結果分析などを共有しているので、全員の「問題意識が共有化されやすい」そして自分ごと化しやすいというメリットがあります。
ちなみに毎週、僕の方から今週やったことのまとめを共有するようにしています。今週進んだのはどんなことで、だれがなにをやったのか、結果どうなったの?などトピックなどをお話しています。
ところで、日々のKPIはredashでモニタリングしています。redashを使うとデータベースを触って抽出したい数値をグラフ化して表示できます。
これらを組み合わせてKPIダッシュボードをつくっておけば、redashをみるだけでKPIのモニタリングができるようになります。(参考:下のものはredash公式サイトより)
違和感を感じたらやめることも検討する
たとえば開発に1ヶ月かけてやってきたけど、肌感覚でこれはやってもうまくいかなそうだな、、、と思ったら中止します。
それまでコストをかけているだけに、やってだしたほうがいいんじゃないかと思う気持ちもでてくるのですが、そこはダメそうだなと思ったら潔くストップ。つくってみたら違うな、という例は結構あります。
アイデアはでてきたその瞬間はイケる!と思うのですが、一晩寝て考えてみるとそうでもなかった・・・ということがよくあるのですよね。いいアイデアほど寝かせてみて何度も考えてみるようにしています。
黄金配分は新規5、改善3、メンテ2
いっぽうで目標を追うためのタスクだけを優先すると、数字にはでないけど使いにくいところの改善がおざなりになってしまいます。
MENTAではそうならないように新規チーム、改善チーム、メンテチームをわけました。このようにバランスをとることで、とどこおりなく進めていけます。
おざなりにされがちなのがメンテ。コードのリファクタリング、DBの整理など、緊急じゃないけどやっておいた方が将来的にいいものは平常時から進めていくことが大切です。いざ!が起こってからでは遅い。
ただし、この配分はフェースによって違うもので新規サービス立ち上げで機能が不足している場合は新規を10割、リリースしてバグが多い、使いづらさがたくさん見えている場合は改善8割、などフェーズによって配分は変えるべきです。MENTAは基本機能がそろって致命的なバグもなくなっているのでいまの配分になっています。
まとめ
まだまだ足りないところはありますが、チームとしてサービスを伸ばしていくだけではなく、そこで働くみんなが楽しく自己成長できる場所になればいいなと思いながら仕事をしています。
これからも、働きやすいように環境を整備すること、情報を提供していって、MENTAをよりよいサービスにしていきたいなという想いです。
個人開発からはじまったMENTAがどこまでいくのか、僕もわかりませんが、ぜひ応援してくださればうれしいです。
MENTAで一緒に働いてみたいエンジニアさんデザイナーさん、お待ちしております!
気に入っていただけたら、シェアしていただけるとうれしいです。