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フランス語の楽しさ、ガレット・デ・ロワ製作のテクニックに使われる表現
1月も最終日となり、フランスの季節菓子は大好きなガレット・デ・ロワから2月のクレープへと変わります。前の投稿に書いたように、私のサロンでは「家庭で作るガレット・デ・ロワの会」をデモンストレーション付きの講座として開催しました。
ガレットを作る楽しさは、成形と模様付け。先の尖ったナイフで絵を描くように切り込み模様をいれます。模様の種類は、太陽、月桂樹の葉、麦の穂、ひまわりなどがあり、私は月桂樹の葉を描くのが好きです。それぞれに、栄光、勝利、豊穣などの願いが込められた模様です。
私はフランスの誇るナイフの名品、ラギオールを使います。引っ掻くように切り込み模様を付ける事をrayerレイエという動詞を使い、名詞にするとle rayage ル レイヤージュとなります。
焼いている間に生地が膨らんで、模様がしっかり浮き出てくるとなんとも言えない満足感があります!
美しい焼き色を付けるために卵黄を塗る事が多く、金色にするという意味のdorerドレーという動詞が使われますが、私は卵を塗るのではなく、粉糖をふりかけて焦がすcaraméliser キャラメリゼのテクニックで色づかせます。
ガレットの縁取りは、これまではフォークで押さえて模様付けをしていましたが、最近はナイフを使う別の技法le chiquetageル シクタージュが気に入って、二本指とナイフでマーガレット模様にしています。マーガレットのフランス語読みは「マルギュリット」という感じで発音します。シクタージュは、chiqueter シクテ「パイ生地の縁取りをする」という普段あまり使わない専門的な単語(動詞)です。辞書を引くと、陶芸や絵画でも使うテクニックの表現ですが、いずれも日常会話ではあまり出番が無さそうです。フランス語は非常に動詞の種類が多く、より具体的に表現できる動詞を使い分けられる事が上級な表現へ近づくことになるので、このような汎用性の低い動詞を覚えるのは知的好奇心が満たされます。
Le chiquetage marguerite マーガレットシクタージュの動画を見つけたのでご紹介します。
正に粘土細工のような、造形作品製作のような、楽しさです。
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