昨日に続き、今日も、協働について書いてみたいと思います。
僕自身が、これまでの様々な活動や講座などで学んだことをまとめてみます。

様々な活動だけに限らず、家庭や、人間関係、はたまたクレーム対応まで適用できる考え方だと思っています。

とっても深い深いものなので、今日は考え方の紹介のみで、それを解消するノウハウやコツは、今後まとめていきたいと思います。

①主従の関係とは?

『協働』においては、関わる人たちが『主体的』であることが重要です。

何においても、みんなが主体的であったら、これほど素晴らしいことはありません。これが、言うは易し、とっても難しいものです。

主体的になれないひとつ要素として、『主従の関係性』があります。

「主」となる人と、「従」となる人がいるということですね。

「従」というのは、読んで字のごとく、従うということですね。
「言ったとおりにする」というのが一番わかりやすいでしょうか。

「協力者」においては、「従」になりやすいものです。
何かを依頼されて⇒協力する、という構図だからです。

これは家庭の中でも同じですよね。よくある家庭内トラブルでは、妻さんが家事育児の主で、夫さんが従となってしまっている状態ですよね。
これは双方に問題があります。妻さんは「夫が家事に『協力』してくれない」と言いますし、夫さんは「こんなに家事に『協力』しているのに」と言います。
ほら、協力と言っている時点で、上下関係というか、主と従が最初から定まっていますよね。これでは、互いが主体的に協働することは難しいです。

②主体性が生まれるとき

では、主体性をもつにはどうすれば良いんでしょう?

それは、『自分事』とするということに尽きます。

よくある例で言えば、
●自分しかする人がいない
●言い出しっぺ
●それが課題や目的だと認識している
●興味関心がある

自分しかする人がいない、というのは、先ほどの家事の例などまさにそうかもしれませんが、仕事なんかでも、ドンと押し付けられて、自分以外に対応する人がいないとなると、どうにかせねば!と思って、結果的にとても思い入れのある仕事になったりしますよね。

『言い出しっぺ』は最強です。
何かするとか、言い出した日には、引っ込みがつかなくなりますよね。例えば、飲み会しよう!とか言い出しっぺは、たいがい幹事までやってますよね。
そして、知ってか知らずか、この言い出しっぺ現象を上手く使う人がいます!飲み会の例で言えば、「飲み会したいよね~」と言い出しっぺがいたとしても、2人目3人目の「うんうん!したいよね~!」を待って、食いついてきた!とばかりに「そう思うやろ!うんうん!やろうぜ!」と、『協働言い出しっぺ』にいつの間にか位置づけられて、見事に2人目3人目に言い出した人が幹事になってるというものです。

周りにもこんな人いませんか?会社で言えば、部下のモチベーションを高めて、気付けばみんなが主体的に仕事にあたっているという場合でしょうし、友人関係で言えば、気付けばみんなが取り込まれている、というものですね。リーダーシップのひとつのカタチと言えます。

逆に、人が良いのか、2人目3人目によくなってしまい、次々と色んなことに巻き込まれていく人(笑)でも主体的にやってるから、どんどん忙しくなりますよね(笑)こういうフォロアーシップのある人には仕事が増えます(笑)でも憎めない良い人が多いですよね!

飲み会の例示で、良い風に書きましたが、これを失敗すると、『押し付けられた』ということになります。会社や友人関係の上記の良い例も全て反転してしまいます。難しいっすね・・・。(この辺のコツも今度まとめてみます。)

課題や目的と認識していたり、興味関心があるのは、イメージがつきやすいでしょうか。
協力することが目的ではなく、双方が同じ課題や目的に向かうときに、互いが主体的に取り組むことができれば良いですよね。これを次の段落で。

③主客の違いとクレームの関係

冒頭の写真を選んだ理由は、「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損・損」で有名な阿波おどりのものです。

お祭りに参加するときに、太鼓たたいたり踊ったり、はたまたスタッフとして活動している人と、ただ見にきた、というだけではどちらが楽しむことができますか?双方のご経験あると思います。実は祭りなんかは、携わっている人ほど楽しんでいますよね。

これを「主客の違い」と言います。

『主体』と『客体』ということですが、お客さんにするだけじゃ、楽しみ方がもったいない、ということですね。阿波おどりはまさにそういう意味で表現されていますよね。

この主客の違いが『クレームの関係』に現れる、僕が習った分かりやすい例を示します。

仲間うちで『焚火で焼き芋』をするとします。
近隣住民から煙についてクレームがきます。こうなりますよね。

では、近隣住民も誘って焼き芋をするとします。
クレームにはなりませんよね。

単純なロジックですが、こういう関係性です。

PTAや保護者会でもよく意識する関係性なのですが、何も携わらない外野から見てる人ほどクレームがでます。では、内側に引きずりこんだら良いんです。いっさいクレームを言わなくなります。PTAや保護者会は、そもそも子ども達のために組織しているのだから、先生などにクレームを言うっていうのは自分の顔に唾が返ってきているようなものですよね。(おっと、この辺の話も今度書きます)

では、クレームがあったときに、いかに主客の違いを出せば良いのでしょうか。

まず、そのクレームの意図をよく確認したうえで、主体側に問題があったなら真摯に受け止めるしかありませんが、よくあるのは、どうしょうもないことや、事の本質がこちらに無いことが多いです。

そういう場合には「これどうなっとるんじゃ!」と言われても「そうですよね、こちらも困ってるんです」と答えると、「へ?」クレーマーも腰くだけになります。つまり、クレーマーさんと同じ方向での立ち位置になり、その課題を見つめるということですね。

イメージで言えば、机を挟んで、両者向かい合って話すのと、カウンターのように、横に座って話すような違いです。
向かい合ってしまえば口論になります。隣に座れば、ともに見つめる課題に話が向かっていきます。

これは色んな場面で使えますよ。
例えば、話を分かってくれない上司に資料をもっていって、面と向かって説明するとします。これは「審査」の位置関係になりますので、突っぱねられます。
では、資料を渡した後は、上司の横に回り込んでみましょう。すると一緒に資料を眺めながら、ここをこうした方が・・・という展開になります。
つまり対峙すべきは、上司ー部下のマウント合戦ではなく、仕事の目的や課題解決のはずですので、上司と部下とその方向にもっていけると良いですよね。

僕はこれまで素晴らしい上司ばかりに恵まれて、逆にこういう上司もいました。
資料の訂正などを返すときに、正面から返すと、テストの採点結果のようになります。そうではなくて、横にスッときて隣に並んで訂正箇所を示してくれました。これは、部下に烙印をおすのではなく、進んでいくべきは、より良い資料作成ということですから、こういう立ち位置を自然にされていました。


今日は、概論のみで、深いコツやノウハウまで書けませんでしたので、また後日まとめたいと思います。

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