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ぼくたちのNPOは、色んなまちに行き、そのまちの郷土愛の育みや防災など自分のまちを見つめる活動の支援しています。

ぼくたちにとっては、地元のまちということではなく、いつも「よそ者」としての外部支援のような格好です。

冒頭の新聞記事は、小倉南区の吉田というまちで、子ども達を対象とした活動を実施したときに掲載いただいたものです。

写真の右側『地名の由来』と大きく書いていただいています。

そのまちのことをよく知らないぼくたちが、そのまちのことを知るためにまず確認するのが『地名』です。

今日は、当たり前のようで、尊い、地名について考えていきたいと思います。


①地名を知り、まちを知る

地名は、そのまちの特徴を示しています。

水の流れ、土地のカタチ、歴史的な伝承、その土地の地域性。

地名が現代のぼくたちに、「ここはこんなまちだよ」って伝えてくれています。
ぜひぜひ、お住まいの地域の地名について改めて注目しましょう。
(意義については④で詳しく!)

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②地名の変遷

どのまちにも地名はありますよね。

でも、近代になって、変更されてしまった地名がとっても多いです。

キラキラネーム的な、良いイメージになるような地名に書き換えられていることがあります。
特に住宅街の開発などの地域はこれが多いですね。

また住所地名の統一により、一帯が同じ町名になり、何丁目で分けられているというのもあります。


③地名を確認する

古い地図や、字図を見てみると一番良いのですが、
そんな資料はなかなか手に入りませんよね。

オススメなのが4つあります。

1:町内会の名称
以前の地名で町内会を呼称している地域は割と多いです。
町内会の名前を確認してみると面白いです。

2:バス停の名称
地域や会社によって異なりますが、バス停は概ね500mごとぐらいに設けられるそうです。
地域の方々が分かりやすい名称が用いられ、その土地にピッタリくる以前の名称を使っていることが多いです。まためったに変更できないから、ずっとその名前を使っているということもあるでしょう。

3:神社の名称
神社は古くから存在するものが多く、まさにその土地を守ってくれています。
神社の建っている位置にもぜひ注目したいですし、その神社の名称は、その土地の名称をそのまま使っていることが多いです。

4:橋の名称
ぼくが確認する一番多いのはこれですね、橋の名前。
橋にはそれぞれ名前がちゃんとついています。橋の両端にプレートがついていることが多いですね。
川の名前、橋の名前(漢字)、橋の名前(ひらがな)、設置年月、これらのことが橋に示されています。
いつも何気なく通る橋も、チラッと確認してみると面白いです。
を確認してみましょう!(はい、親父ギャグですよ!)
は、しらんやった!」ってなりますよ。(はい、親父ギャグですよ!)



④先人たちが教えてくれている

現代人と比べ、先人たちは、はるかにその土地を見るチカラがあったように、いつも、つくづく感じます。

考えてみると、読み書きが誰しもできるようになったのは、たかだか最近のことで、地名のプレートや看板なんて、昔は存在しなかったことでしょう。

それでも、「あの付近は、〇〇」っていう地名を、みんなが共感し共有していたと思います。ということは、みんなが納得する地名で呼ばれていたと思います。
(地名によっては、外部から呼称された地名が残っているところもあります)

一番分かりやすいのは、土地の形状を示したものですね。

土地の形状は誰しもに分かりやすいです。
そして、災害地名も多く残っています。

「この土地は、普段穏やかだけど、大雨のときにはこうなるから注意するんだよ」と災害にちなんだ名前が付けられているところもあります。


我が家では、生まれた息子・娘の名前を考えるのはとっても大変でした。
その子の将来を思い、色んな意味を込めますよね。
同じように、地名も、先人たちが生み出し、伝承してきてくれた意味が込められていると思います。

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⑤共感できる最強ツール

ぼくたちのNPOでは、よそ者として様々なまちに入っていくわけですが、
そのまちの人達と共感し、協働による活動を進めていくにあたり、
地名から入っていくことは、最強のツール・きっかけになります。

地名は、既に共有しているものであり、揺るぎない事実です。

「このまちは何でこういう地名なんですか?」
という問いからスタートします。

詳しい人も必ずおられます。
その由来から、その土地のことをよく知ることができます。

『温故知新』

そうした過去から現在までに伝えられてきた、足元を見つめ、そのまちの礎を感じることが大切だと思います。
こうした過去から現在までに、思いを馳せることが、これからの未来をつくっていく一歩目だと思っています。


⑥いつかまたまとめてみたい!

地名に関しては、
各地の活動や、講座などで説明しながら学んだことがいっぱいあります。

・地名での地形的特徴
・古語による意味
・地形の見方
・災害地名
・日本人の苗字と自然由来の関係
などなど、また改めて、いつか書いてみたいと思います。


地名は、そのまちに伝えらえてきた、尊い財産だと思います。

何気なく過ごしているまちのなかで、ふと注目してもらえると良いかもしれませんね。


これまでの記事で関連したものを貼っておきますね。
今日もご覧いただき、ありがとうございました!





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