m:nの非対称型対戦ゲームのバランス調整方法について【キャラクター性能が全て同じの場合】

 はいという訳でやっていきましょう。

 今日はですね、m対nの対戦ゲームについてのバランス調整方法について話していきたいと思います。

 よろしくお願いします。

 まず、このバランス調整方法を行う前に知っておく知識があります。


 それはランチェスターの法則です。


 ランチェスターの第一法則では近距離戦において、戦力というのは兵数に比例します。

 例えば1対4の場合、戦力はそのまま1:4になります。


 そしてランチェスターの第二法則というものもあり、
 ランチェスターの第二法則では遠距離戦において、戦力は兵数の二乗に比例するというものがあります。

 例えば1対4の場合、実際の戦力は1:16となります。


 ここでm:nの対戦ゲームのバランス調整をするとき、近距離攻撃と遠距離攻撃を持つキャラクターのバランス調整をランチェスターの第一法則第二法則を考慮して考えたいと思います。

 まずはm側の人数をm人、n側の人数をn人、キャラクターのHPをhと置き、近距離攻撃力をaと置きます。(すべてのキャラクターは性能が全く同じだと仮定します)

 まずは遠距離攻撃のつじつまを合わせるためにm側のキャラクターすべてのHPにn^2を掛けます。

 (m側のキャラクターのHPはすべてh*n^2)

 そしてn側にも全く同じことをします。

 (n側のキャラクターのHPはすべてh*m^2)

 この時点で遠距離攻撃のバランスは全て取れているので、FPSやTPSなどの遠距離攻撃が中心の非対称型のゲームのバランス調整はめちゃくちゃ簡単に出来ます。


 次に近距離攻撃のつじつまを合わせるためにm側の近距離攻撃力aにmを掛けます。

 (m側のキャラクターの近距離攻撃力はすべてa*m)

 そしてn側にも全く同じことをします。

 (n側のキャラクターの近距離攻撃力はすべてa*n)

 この時点で近距離攻撃と遠距離攻撃のバランス調整が出来ているので簡単に近距離攻撃と遠距離攻撃が入り混じったm:nの非対称型の対戦ゲームのバランス調整が出来ました。(キャラクター性能が全て同じ場合)

 簡単ですね。

 m:nのバランス調整が出来ると何がいいかと言いますと、2:3や4:5などの任意の人数を設定して非対称型の対戦ゲームを楽しめることが出来るのはもちろんですが、1:nのように1:多数の形で非対称型の対戦ゲームを設定することも出来ます。

 DBDなどの形式の対戦ゲームではなかなかこのバランス調整を使うのは大変なのですが、それこそFPSやTPSでこのバランス調整を使えばあっという間に1:4や1:10や1:100や42:73などの非対称型の対戦を実現することが出来ます。(サーバーとPCのスペックが許す限り)

 ちなみに僕のゲームでもこのバランス調整を使っているのですが、キャラクター性能が違う上に1:nの1がドラゴンという非対称型の対戦ゲームの中でも一番ややこしいゲーム性になっているのでこのバランス調整を使ってもバランスを取るのが大変です;;

 ですがキャラクター性能が同じ場合は簡単にバランス調整が取れるので、これからm:nの非対称型の対戦ゲームを作りたいという方はよかったらこのバランス調整方法を取り入れてはいかがでしょうか。

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