広島と岡山
新嘗祭の日から、広島は尾道 、岡山は倉敷、総社、吉備と旅をしました。
天気は雨。みんなまったりと、気だるい休日。
はじめて訪れた尾道は、川でも湖でも海でもないような独特な水辺の雰囲気。山の側面にちょっとずつ継ぎ足しで街をつくったのか、階段が張り巡らされていて、角を曲がるごとに初めて見る景色が現れるのは楽しい。神社の門から発射するかのようなロープーウェーや、線路間近をくぐる危なっかしい道。柵も手すりも何もない海辺。
関東ではなかなか味わえない。
海の匂いは暖かく、湿っている。
倉敷は修学旅行の学生でいっぱい。
お土産屋さんも学ラン姿の学生さんでぎっしり。お土産買うのも楽しいんだよね。
前から歩いてみたかった2つの山へ。
1つの山は、古くから信仰の対象となっている山。
いたるところに岩があって、注連縄もサインも何もなくても、何となく「あ、ここだな」ってわかる。
そういう場所で手を合わせつつ、ぐるぐる巡る。
神聖な場所も、立ち入り禁止区域も、細い注連縄が一本あるだけだったり、簡単にくぐれてしまうような柵があるだけで、道も、道なのか、獣道なのかよくわからないくらいの自然さ。私にとっては神饌、じゃなくて新鮮。
てくてく歩いていたら、「さっきは丁寧に手を合わせてくれて、ありがと。あんたは、ここがどんなところかわかって来てるんやなぁ。」と、上の方から声がする。。 ふと見ると、崖の上の立ち入り禁止区域で枝拾いをしている男性がにこにこしながら話しかけてくれていた。
神さまですか。(いや、違うけど)
この山を管理されている男性で、その後いろんなお話を伺えたのはとても幸運。 写真を撮っていて楽しいのは、そのとき感じた感覚を素直に味っていられることと、こういう楽しい出会いとお話が伺えることだと思う。
地名も奈良と関係があるものが多くて、隠された物語を妄想してしまう。
誰かを正義にするために鬼にされたり、消された物語たち。
そんな物語を読んでみたい。