エッ?合格しても行かせない?
私が小学生の頃の話…
私は当時、真面目で頑張り屋さんと言われていた。学校の勉強もまぁできた。とはいえ、田舎の小学生で、今思うと何を基準に頭がいいと言われてたかは分からない。所詮、田舎の個人塾内での話なんじゃないかと…
ただ塾の先生から中学受験にチャレンジしてみたらどうかと言われ、中学受験の勉強をしていた。
しかし、受験直前になって親から衝撃のひと言が!!
「受験はしてもいいけど、合格しても行かせない」
は?どういうこと?
お金がかかるから?
実はそうではなかった。田舎ということで周りに私立中学に進学する子がいなかったため、「目立つことはしたくない。うちは極々普通の家庭だから」と。
小学生の私には理解できなかったが、今ならいかにも日本人らしい思考で当時の両親にはそのハードルはかなり高かったんだと思う。田舎だから余計にね。
結局、私は合格しても行かせてもらえないなら、受験もしないという選択をした。
しかし、この件で両親に腹を立てたり、憎んだりすることは全くなかった。そもそもただちょっと勉強ができるというだけで塾から勧められた受験であって、私自身その学校がどんな学校なのかもよく分かっていなかったから、行けないことに対して悔しさもなかったのだろう。
むしろ、今、自分が親となって、この件で感謝していることがある。それは行かせもしないのに、中学受験に向けての勉強をする環境を与えてくれたこと。田舎の個人塾では競う子がいないからと、塾の先生の勧めもあって遠く離れた大手学習塾にも通わせてくれた。確かに上には上がたくさんいて、とても刺激的だったことは今でも覚えている。
父は極々普通のサラリーマン、母は専業主婦と決して特別裕福であったわけではない。にもかかわらず、この子の可能性を更に伸ばしてあげることができるならばと教育に投資してくれたのだった。
両親に「勉強しなさい」と言われた覚えはない。でも勉強したくなる環境は整えてくれていた。
勉強だけに限らず何事も置かれた環境によって、自分の中の当たり前、基準が変わり、より成長したいという気持ちが内から湧いてくる。
あの時のひと言は衝撃でしかなかったけど、周りの目を気にしながらも、ある意味ぶれない軸を持っていてくれた両親には感謝している。
まだまだ私は学び、成長し続けるよ!!
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