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ダストシュート3

⭐️⭐️⭐️
(星の数でこの記事のオススメ度を
5段階で評価しています)


はいきました
毎度お馴染みダストシュート




初めて読む方のために
少しだけ説明をしておこう

去年の11月に
ナックラーというコンビの
主催ライブ『ダストシュート』
に出演させていただいた。



そのライブの内容が少し変わっていて

普段生活している中で
思いついてしまった
自分自身の性格の悪さをあらわしている
愚痴、不満などを
吐き出して懺悔しようという
コンセプトであった。

ライブ中に時間が足りず
言えなかった事や

日常生活を送っている中で
新たに現れたダストを
再びシュートするため
noteの記事として
過去2回、投稿した訳だが

再び書きたい事が起きたので
筆を執った次第である。




それでは今回も早速はじめて参りましょう



スタート







つい2週間ほど前の深夜、

僕は自室で1人
ただひたすらに勉強をしていた。






なぜこんなに必死に勉強をしていたのか


次の日が大学の定期試験
だったからだ。


今年度は大学で
僕が受けた授業は全てオンラインだった。


つまり、大学構内には
この1年間一度も入らず、

ただただパソコンと向かい合わせになって
勉強をしていたわけだ。


この日もその延長線上


更に次の日がこの半年間の成績の
全てが決まる日ともなれば
気合が入るのも当たり前のことだろう。



そして、深夜の2時ごろ


僕は重大な事実に気がついた。



タバコが切れたのだ。



午前11時ごろにはテストがはじまる。



このまま勉強をして
寝て起きて


そのままテストを受けるので
おそらく今タバコを買いに行かないと
もうタイミングはないだろう。




そう思いたった僕は重い腰を上げる。


今しか無い。


靴下を履き、
上着を羽織って外に出ると
コンビニに向かった。


さっさと買ってさっさと帰ろう


そして、無事タバコを買い終え
その帰り道




ある事件が起こった。



それは僕の住んでいるマンションと
最寄りのコンビニの
間に存在している、

わりかし綺麗目なマンションの
前の駐輪場での出来事だった。



僕と同い年くらいの男性が
自転車に乗って
後ろから僕を追い越すと


そこに着き、自転車から降りて
その駐輪場に停めようとした。


その瞬間、肘か何かが当たったのか
隣の自転車が倒れ、
そしてさらに隣の自転車が崩れ
更に隣へ隣へと
将棋倒しになったのだ。



自転車乗りならばこの体験を
一度はした事があるだろうと思う。




うわぁ



やらかしてはるなぁ



僕は他人事のようにそう思った。



あの量のチャリ起こすのは
相当手間も時間もかかるやろうなぁ


まあ頑張ってくれ!





同年代の男性に
密かにエールを送ると
時間の無かった僕は
さも何事も無かったかのように
見て見ぬふりをして
そのまま通り過ぎようとした。


助けたいのは山々だが
時間がないのだ。


申し訳ない



助けている時間は無いのだ。
僕も卒業がかかっている。



僕は歩調を速めた。




しかし、すぐに
違った感情が現れた。




いいのか?


本当に



本当にこれでいいのだろうか



確かに、このまま家に帰って
ちょっと勉強をして
そのまましっかりと睡眠をとって
朝起きてテストを受ければ
うまくいくかもしれない。



しかし、それって果たして

人間として
正しい選択なのだろうか





そこまでして


そこまでして困っている人を見捨ててまで
守らないといけない時間なのか?


手伝ったとてそこまで時間はかからない。


すぐに終わるはずだ。




2人でやるなら尚更だ。


協力すればすぐ終わる





更にこんなことを思った。


こんな感じで明日テストを受けて
バチは当たらないだろうか



もしこの世界に神様がいるのだとしたら
この様子も見ているだろう。


「なになに?
あそこの日本人の男
困っている人を助けなかったぞ!
これはテストも上手くいかないように
仕向けてやろう!」



となったらどうしよう



こんなことで卒業を逃すような事になれば

こんなに馬鹿げた話は無い。

絶対に避けないといけない。



あかん


やっぱり人助けはせんとあかん!


僕の中の良心健在!



僕はスッと
倒れた自転車の周辺に近づくと
1つ1つ起こしはじめた。





その作業に集中していたせいか
全く気がついていなかった。




ふと横を見ると
あの、自転車を
倒しまくった張本人がいないのだ。




あれ?



10メートルほど離れた場所に
背中が見えた。



え?


え?


え?


ほったらかし?


ヤバイヤバイヤバイ



ほったらかしにして逃げようとしてるやん


嘘やろ?







僕にはこの状況が信じられなかった。






彼が見えなくなった頃


自転車を元に戻し終えた。



ふざけんな!



〇すぞ!!!



本当に信じられなかった。



確かに僕は見捨てかけた。


明日がテストだという事実だけを
盾にして
言い訳にして

人助けをしないことを
正当化しようとした。





しかし僕は助けたんだ。


見捨てようとしていた側が
まさか見捨てられることになるとは


見ず知らずの人々が
己の足で歩くことをおろそかにし、

ちょっとでも楽をしてやろうと
下心丸出しで所有している
グルグル回る2つのタイヤがついた
金属の塊を
わざわざ戻してあげたのだ



なぜこんな目に合わないといけないんだ



そもそも倒れるくらい詰めて置くなよ!




腸を煮えくり返しながら部屋に戻り、

興奮を抑えて眠りについた。




次の日、
無事テスト終了






テストがうまく行ったから良かったが
もしこれでうまく行っていなかったら

僕はあの男をどうしていたかわからない





今回は僕の懺悔も何もない
ただダストをシュートしただけの回でした



ではまた明日

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