2022年学習院大学文学部日本史論述答案

答案例①
享保の改革は財政難と江戸の都市問題への対応を主たる目的とした。まず、勘定所の人員を増加し、金銭貸借の訴訟を不受理とする相対済し令を出して、改革を担う勘定所の体制を強化した。財政面では、支出減のため倹約令を発令し、収入増のため一時的に上米を命じたほか、年貢増徴策として商品作物の栽培奨励と畑地を中心とする年貢率の引き上げ、定免法の導入、町人資本による新田開発などを進めた。江戸の都市政策として、消火体制強化のため町火消を組織させたほか、目安箱を設けて庶民の意見を聞き、小石川養生所を設けた。(244字)

答案例②
享保の改革は財政難など諸問題に対応するため、吉宗主導の下、足高の制で有能な人材を起用して行われた。財政面では倹約令を出す一方、収入増のため一時的に上米を命じたほか、商品作物の栽培奨励と畑地を中心とする年貢率の引き上げ、定免法の導入など年貢増徴策を採った。江戸の都市政策では、消火体制強化のため、町火消を組織させたほか、目安箱を設けて庶民の意見を聞き、小石川養生所を設けた。司法面では金銭貸借の訴訟を不受理とする相対済し令を出すとともに、判決の基準となる公事方御定書を定め、裁判の迅速・公平化を進めた。(250字)

8代将軍徳川吉宗が行った享保の改革について指定された行数(7行)の範囲で述べる。
いくつかに場面分けして記述したい。最低限、財政問題と江戸の都市問題の2つに分けたい。答案例②は司法制度にも言及し、3つに場面分けした。

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