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天夢人

インプレスグループというと、IT系のイメージがあるかもしれませんが、2016年から鉄道分野にも進出しています。雑誌『旅と鉄道』を中心に、歴史や文化、自然などをテーマとした雑誌・書籍を発行している株式会社天夢人をご紹介します。

鉄道出版の可能性を広げ、
受託事業のテリトリーも広げる

株式会社天夢人

2016 年9 月、編集プロダクションとして活動してきた天夢人(テムジン)がグループに加わった。旗艦雑誌『旅と鉄道』はじめ、さまざまな種類の鉄道書籍を刊行する。いっぽうで、パートワークをはじめとした編集受託や観光・歴史系のソリューション事業にも柔軟に対応している。


10年ぶりのM&Aで鉄道出版分野へ参入

 天夢人は、2007年に紀行作家の芦原伸が設立した編集プロダクションである。特に高度な編集技術を要するパートワーク(分冊百科)の制作を得意としていた。また、休刊中であった雑誌『旅と鉄道』や『SINRA』を復刊し、自社発行していた。

『旅と鉄道』は、グループ参加後の2017年からは発売元を山と溪谷社に変更して発行。


 グループ参加後は、当時のグループ代表唐島夏生が代表取締役社長を兼務し、2018年には山と溪谷社出身の勝峰富雄が引き継いだ。

 現在、事業の柱は出版である。もともと雑誌やムックの制作が多く、書籍の編集経験や出版営業の経験はほぼなかった。ゼロから出版事業を立ち上げ、現在では年間雑誌18冊、書籍70冊を刊行するまでに至っている。書籍の7割程度は鉄道書である。

 『旅と鉄道』増刊号ではユニークな試みも多く、2017年「アニメと鉄道」や2021年「エヴァンゲリオンと鉄道」など、アニメとコラボした企画が多い。

『旅と鉄道』2017 年増刊12 月号「アニメと鉄道」は雑誌ではまれな重版になった。


 書籍はシリーズ展開が盛んで、すでに[旅鉄BOOKS][鉄道まるわかり][旅鉄Kids]など10以上のシリーズがある。ほかに、『寅さんの「日本」を歩く』(2019年)、『毎日が最後の晩餐』(2020年)など、人文関係の好著も多い。

2017年刊行の『電車の顔図鑑』は版を重ねる人気作。現在、第5弾まで刊行中。


受託事業との両輪で成長を目指す

もうひとつの柱は受託事業だ。2019年から2021年には『週刊日本刀』(株式会社デアゴスティーニ・ジャパン発行)を受託。特殊なテーマの週刊誌を高いクオリティで編集制作した。また、株式会社ユーキャン、株式会社中央公論新社、株式会社幻冬舎などの刊行物の制作をしている。

グループ参加後は、ソリューション案件も増えた。電鉄会社や自治体からの観光関連コンテンツ制作が中心で、パンフレット制作からフォトコンテスト運営など、アウトプットは多様だ。

そのほかにも、トートバッグやスマホケースなどに鉄道デザインを施し、[旅鉄グッズオンデマンド]として物販事業も展開している。

好みの鉄道デザインとさまざまなアイテムを選べる[旅鉄グッズオンデマンド]。


「これまでは版元としての基盤構築が課題でしたが、今後はさらにソリューション案件の対応力も向上させ、次はデジタル事業に展開していく予定です。鉄道や旅に関して、クライアントに相談されたら、できないとはいわない専門集団を目指しています。アニメやアイドルのように、日本が誇るカルチャーとして、旅や鉄道の魅力を表現していきたいです」(勝峰富雄/天夢人代表取締役社長)


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