28日に たなべ不動尊大祭「柴燈護摩供」が行われた 仏に仕える僧侶の法力を借り願いが仏に届く 【法楽寺―柴燈護摩供Ⅰ―】
“たなべのお不動さん” で親しまれている大阪 東住吉区の法楽寺。一昨日の28日、たなべ不動尊大祭「柴燈護摩供(さいとうごまく)」の法要が多くの信者さんなどが見守るなか執り行われた。僧侶の読経に錫杖や手錫杖、そして修験者の法螺貝や太鼓の音などが地域一帯に鳴り響いた。
柴燈護摩供とは、天台宗門宗の幾つかの寺院で行われたのが始まりとされ、それが真言宗を開祖した弘法大師空海の孫弟子にあたる聖宝理源大師に伝えられたことで、現在では修験道の法流を継承する寺院で行われている仏教行事である。
真言宗系寺院では、柴燈護摩供が真言密教の奥義として野外で行なわれる大規模な護摩祈祷法要である。本来は、山岳修行にて山伏(行者)だけで修するためのもので、不動明王の強力な法力を得た山伏による柴燈護摩供や護摩行である「加持祈祷」が願望達成や問題解決など奇跡を起こすとされる最強の奥義として続けられている。
仏に仕える僧侶や修験者の方たちが我われに替わって仏を招き、我われの願いが込められた護摩木を火にくべて叶えようというものである。燃え盛る火のなかで形あるものは無くなり炎となり煙となって遥か彼方に届けられるのであろう。
文・写真/ 渡邉雄二
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