イヤイヤにはハッピーセット
夜7時半のことです。
【お父ちゃんとお風呂に入りたい!】
そう言って、母のわたしとお風呂に入ってくれない
2才の可愛くて小憎たらしいわが息子。
お風呂の準備は万端、お湯も少なめに張ってパジャマも脱衣所にセッティング済み。
夫は、まだ家に帰宅していません。
現在、絶賛イヤイヤ期。
今日は帰りが遅くなる、と朝から言っていた夫。
悪阻でしんどいわたしに代わって、最近のお風呂当番は夫がしてくれているのです。
今は保育園の送りもしてくれている、優しくて頼りになる人です。
夫へ【息子に今日はお風呂は入れないから(お母ちゃんと入ろうね)】と伝えててね。
とお願いしたのですが、
伝えるの忘れた…との夫の返事。
この時から、夜に向けて少し不穏な空気が流れてました。イヤな予感は当たるよね。
晩ごはんも外食で済ませ、お風呂について何とか納得してもらおうと、説得を試みます。
【お父ちゃん、今日はお仕事がんばってて家に帰るのは遅いの。息子くんがねんねした位に帰ってくるから、お母ちゃんと一緒に入ろうね】
【お父ちゃんと、入るの!!】
これを何回繰り返したか、覚えてません。
説得を試みて、1時間くらい粘ってみました。
息子はお風呂に入ってません。
そろそろ母も疲れてきた。
じゃあお母ちゃん一人でお風呂に入ってくるね、と言い残し、脱衣所へ向かうと
【行かないで〜!!】
わんわんと泣き喚き、わたしの服を引っ張って引き留める息子の小さな手。
でも、お風呂はお父ちゃんと入りたい。
と主張し続ける息子。
床にへばりついて手足をバタつかせ、全身で感情を顕にしています。
この時夜8時半。わたしの疲労はすでにピーク。
今日はお風呂やめとく?(汗びっしょりだけど)
いや、入るの!
お父ちゃん遅いよ?
お父ちゃんと入るの!!
もう限界でした。
ヘルプを出したい気持ちと、申し訳ない気持ちが7:3位の割合で、夫の携帯へコール。
【ごめんやけど、家に帰ってこれそう?】
1時間も経たずに、玄関の鍵がガチャリと鳴り、夫は帰ってきてくれました。
さっきまでの、小さくて力強くて手に負えない嵐はどこへやら。
大好きなお父ちゃんにニコニコと出迎え、あっさりお風呂に向かっていきました。
無事に寝かしつけが済んで、今日の出来事を話したら夫から託されたあるもの。
マックのハッピーセット。
ジョージの輪投げのおもちゃです。
大丈夫かなぁ。
翌日は、締め日で確実に夫の帰りが遅い日。
わたしが息子とお風呂に入る日です。
案の定、【お父ちゃんとお風呂に入る!】とグズグズイヤイヤとの格闘でした。
力強くて服を脱がしたら、イヤー!と泣き叫ぶ息子。
最終兵器とばかりに、輪投げのおさるのジョージがあるよ!とお風呂の蓋にセッティングしました。
【ジョージ?】
と興味を示した息子。
大粒の涙も溜まり、ようやく落ち着いて母とお風呂に入ってくれました。
はぁ、とホッと一息つけた1日でした。
ハッピーセットは偉大。
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