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思い出のバトンが渡せない

こんばんは。今年も残すところあと少しとなりましたね。
今年は秋も暖かい日が多くその分冬の訪れが遅く感じていたからゆっくりと過ごしていたのに12月になったとたん急に気温も下がり、年の瀬が近づいてきていることを否応なしに感じています。
みなさんは年末年始の過ごし方、決まっていますか?まだまだコロナ禍ではあるけれど以前にくらべたら行動規制も少し緩まり、少しずつカレンダーに楽しみな予定が埋まってきている方も多いのではないでしょうか。
私も実家がある田舎へ帰省する予定でいます。(コロナ禍なので大きい声で言えないのが、まだまだ元の生活から離れていると感じます。早く大声で言いたい。実家に帰るよー!と。)
でも、やはり家族と過ごせるのはこの先そんなに多くないと思うと、こういった機会を理由に会いに行くしかないんですよね。

思い出の場所に連れていきたい

娯楽の機会がめったに減っていましたが、徐々に緩和されてSNS上にも賑やかな写真が少しずつ増えてきたこの頃。
ーー先日、私がインスタグラムでフォローしているある女性(Aさん)が、娘さん(4歳くらいかな?)をその方の地元の遊園地に連れて行ったとの投稿がタイムラインに流れてきた。その遊園地は都会だけど都心からは離れていて私も昔いったことがある遊園地。その方も小さいころから行っていた思い入れがある遊園地に娘さんを連れていけたこと、なんだか感慨深そうな雰囲気を写真と文面から伝わってくる。娘さんもとっても楽しそうで、見ていて嬉しかった。
私にも娘が出来たら連れていきたい思いでの遊園地が地元にあった。自分が幼いころはもちろん、自分が育った街、思い出の場所がなくなるなんて思ってもなかった。
深刻な高齢化、若者が県外に出ていくこの町で
あの賑やかさの維持はかなり困難。
思い出の中では大型バスが止まったりお土産屋さんが賑わったり、遊具にはどこの街の子だろう?と言う子供たちで溢れていた。
少しずつ成長していくにつれ、みんな同じ遊具に飽きてしまったり。テレビゲームとか新しい遊び道具に心を持って行かれて、なんとなく行かなくなった。
もう何年も前だけど、その小さな遊園地は潰れた。

アイスクリームを買ってもらったり、親や兄弟で手を繋いだり。カラフルなビニールボールがたくさん入ってるプールに飛び込んだり、山の中にある地形を活かしてレールの上を高いところから自分の体で滑り降りていくやつ。あとは忍者屋敷になったカラクリたくさんの建物。他にも迫力ある遊びもたくさんあった。
なんだか覚えてないけどたくさん怒られたりもした苦い思い出もある。
だけど、とっても楽しかった。

もうその跡地は、まるで遊園地があったとは思えないくらい、緑が再生し始めてて、でもところどころ土地が削れてたり乗り物があった跡がうっすら感じられる。
あの景色を思い出すだけで胸が締め付けられる。
近くにあった小学校も廃校になり、多分その近くに今住んでる子供たちはそこにそんな楽しい場所があったなんて信じられないんだろうな。

もう行くことはできないけど、虚しさ半分抱えながらたまに胸の中で思い出を抱きしめる。
キラキラも、苦い思い出も。

自分の子供ができたら連れて行く事はできないけれど、そういう思い出、経験作りは精一杯してあげたい。
今の子どもたちに、そういった場所が永遠にあるとは限らないけど、それも含めて、めいいっぱい目の前の世界を楽しんでもらいたい。

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