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生まれたときからなるべく毎日続けているこどもへの声がけのことと、いまでも覚えている息子(赤ちゃん)の発声について。

 息子は、男の子の割には言葉が早いね、とよく言われていました。二歳になる前には普通に会話が成り立っていました。

私は自分が大学の頃語学に興味があったこともあり、こどもにはよく話しかけるようにしていました。いまでも忘れられない息子の発声について。

今日は、いい天気だねーとか。おむつかえるねーとか。私ははやくこどもと意思疎通がしたくて、よく話しかけるようにしていました。まだ話せない赤ちゃんの頃から。

あるとき、抱っこひもで3階の階段から階下に降りようとしていたとき、とても良く晴れた日でした。まだ当時あんまり歩けなかった、抱っこひもに入った息子が、こう言いました。

「まま、いい天気だねー」

と。私はとってもびっくりしました。

なぜなら、それは初めて、息子の中で、情景と、ことばがくっついた瞬間でありました。

その言い方も、私の話しかけた言い方にそっくりでした。

(今日は晴れていて気持ちが良いな、いい天気だな、いい天気だねー)と、話しかけたいつかの日のように、彼の中でなにかパズルがかちっとはまったかのようにそれが呼び起こされたのかわかりません。

とにかく私が驚いたのは、それを彼が理解したんだということ、私に言葉で伝えたいと思ってくれたこと、ものすごく心動かされた瞬間でした。

 娘にも同じように育てたかったのですが、彼女の中でなかなか言葉がでてくるまでには時間がかかりました。

 でも、言葉がなくても毎日一緒にいれば、あーという、たった言葉も、嬉しそうな、あーなのか、何か伝えようとしているのか、表情をよんだり仕草をみることで、ああ、わかるなぁと思う瞬間がなんどもありました。早く会話したいなあという気持ちより、かわいくてただ生きているだけなのにみているだけで幸せになるくらい愛おしいとひたすら思っています。

そして今ではすっかり反抗期に突入した息子(6)とはこぜりあいがしょっちゅう勃発します。

でもかならず、気をつけていることは、どんなに腹が立ってもその日のうちにかならず仲直りをすること、理由を話すこと、そして大好きだと愛していると伝えるようにしています。大好きってことばを言うと息子はいつも嬉しそうな顔をします。僕もだよ、とか、愛しているよ、と言ってくれることもあります。

そんな毎日を積み重ねて、彼が自己肯定感をしっかりもっていてほしい、この厳しい世界の中で、自分なんて、と思ってしまわないように、どんな時も大好きだと、大切だと、一人でもこころから言ってくれる存在がいるということを、どこかに忘れずにいてほしいと思っています。

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