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前世の約束

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つらい過去の淡い想い出物語。。
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前世の約束11

1997年夏僕は進路の方向性も決まり、部活も終わり、夏休みは専門のためにと慣れない机に向かい勉強をしていた。人は目標というものを持つと、こうも変われるものなのだと思える位、人が変わったように机に向かう。だがやはり泉のためにという思う気持ちが強かった。
コンコンと僕の部屋のベランダの窓をたたく音がする。
泉 「頑張ってますねー。」
伊緒「人生一度位頑張らなきゃね。」
泉 「差し入れ持って来たよ。」

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前世の約束10

1997年春。僕らは3年生になった。泉とは違うクラスだ。泉は僕と同じクラスがよかったらしいが僕は同じクラスになると常に泉の視線が気になってしまうので違うクラスになって内心ほっとしていた。未だに僕は泉に周りの友達や後輩に付き合っている事を言っていいと言われていない。だがいい加減、周りもだんだん気付いていた。そしていつものように僕は僕の家で泉を待つ。
泉 「おまたせー違うクラスになって残念だね!」

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前世の約束9

クリスマスの日、僕は委員会で少し遅れるので、泉を先に僕の部屋に行っていてもらった。
そして委員会が終わり、ケンタッキーでチキンを買った。ケーキは泉が用意してくれているらしい。
伊緒「ただいまー。」
と僕の部屋のドアを開けると、
泉 「メリークリスマス!」
と泉がクラッカーを鳴らした。僕の部屋は僕の部屋と思えない位、煌びやかな飾り付けがしてある。部屋の電気は消えていてカーテンが締めてある。そしてケー

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前世の約束8

泉が退院してまだ信じられないが泉が隣にいる日常が始まる。泉は果たして僕の事を好きになってくれるのだろうか?しかし周りに知られたくないという事だが皆がいるとき泉とどう接していいか分からなかった。皆の前では休み時間も部活中も前と何も変わらない。帰りも一緒に帰る事が出来ないので僕らはいつも学校が終わったら僕の家の前で待ち合わせをしていた。
泉 「お待たせ。待った?」
伊緒「いや。」
泉 「どうしょうか?

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前世の約束7

1996年秋。バドミントンの秋の大会の前日、泉は高熱をだしてしまった。いつも病気の時は泉の母親は看病してくれないと言っていたので僕の家にこさせた。
伊緒「明日の大会は無理だね。」
泉 「ううん。熱が何度でようと大会にはでる。」
女子部の副部長をしていた泉は大会にはどうしても出たかったらしい。それとも皆に迷惑かけるのが嫌だったのか?僕は寝ずに泉の看病をした。深夜2時、最初は39度あった泉の熱は37度

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前世の約束6

伊緒「もしもし。」
電話の声「伊緒君?」
伊緒「そうだけど。」
電話の声「私、泉。」
なんだろう?またいろんな事が頭をよぎった。泉が僕に用がある事と言えば部活位しかない。でも部活の連絡網は部長からくるはずだ。後、用があるとすれば、あの月夜の晩の事・・・・。

泉 「明日の部活ね、先生が急用出来たから休みだって。」
伊緒「そうなんだ。でも何で泉が?いつも連絡網は部長からきてたけど?」
泉 「そう私が

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前世の約束5

ようやく3日間の合宿が終わり、いつも通りの練習が始まった。夏休み中の練習は午前中で終わりだ、ある朝少し早めに行っている僕はいつものように皆が来るのを待っていた。泉が一番に来た。部員の中で一番遠い所から電車で通っていた泉、いつもは一番遅いはずなので、珍しかった。
伊緒「おはよう。」
泉 「おはよう。」
泉 「あれ伊緒君しかきてないんだ?」
伊緒「そうみたい。」
ふと腕時計を見てみると泉が早いのでは

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前世の約束4

合宿当日、若かった僕はその気になってしまい泉に告白をしようとしていた。偶然にも拓もこの合宿で告白をしようとしていた。同じ二年の大野直子という少女に惚れていたのだ。そもそも今となっては分からないが立は始めから直子に惚れていたので僕をバドミントン部に誘ったのかもしれない。僕と拓は二人してはしゃいでいた練習の辛さなんて何一つ感じなかった。合宿のメニューは朝走って午前中は体育館で練習。午後は休みで夜は体育

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前世の約束3

1996年夏。高校二度目の夏休み、一度目はバイトバイトの毎日だったが、二度目は部活部活の毎日だ。 
顧問「今年は男子も入った事だし合宿を行いたいと思います。」
拓 「おいおい合宿だってよー何かありそうじゃねー。」
何もねぇよ。僕は冷めていた。合宿前日、僕は拓と練習試合を行った。結果は圧勝。女目当てで入部した素人の拓と中学3年間やっていて、その内何回か優勝している僕との試合、当たり前の結果だ。試合が

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前世の約束2

1996年春。テストだけは良かったので何とか二年になることが出来た。二年になっても生きる意味が見つけられないでいた。
拓 「おい伊緒!部活一緒にやらねー。」
それは自分にとって意外な一言。一年の頃同じクラスだった拓だ。まともに喋ったこともないのに。と不思議に思ったが、
伊緒「嫌だ、バイトあるし。」
拓「バイトならいつでも出来るだろ。それよりバトミントン部、一年生の女子いっぱい   入ったらしいぜ!

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前世の約束1

人は人を愛するために生まれる。現代多数の恋愛小説などが映画になったりドラマになったりして人々はそれを過大評価する。それはどういう意味なのであろう?それは現代社会から愛がなくなり愛を忘れかけそれに焦っているように僕には見える。
2005年10月16日、26歳の誕生日を迎えた。いつもの様にPCに向かう、見慣れた部屋に見慣れた机、仕事は病気治療のため失業中。今は失業保険で生活の生計を立てている。仕事をし

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