更地で見つかった一冊の手記より抜粋

明日きっと大爆発がおきて、僕のすべてがなんにもなくなったら、このピンクの欠片はきっとあの子に似合うから、あの子だけは無事であればと願う。

くまのぬいぐるみのボタンも、僕にはきっと相応しくなくて、この目が灰色なのを誰のせいにしたらいいんだろう。

きっと大丈夫と笑うあの子でも、この色には耐えられない。そうテレビで言っていた。
性善説を謳うあの人たちの頭の中にはひよこが埋まっていて、あの人たちが大人になれないのは、きっと頭が四次元ポケットではないから。

未来の神さまはいったいどこにいっちゃったんだろうね?
占いは大吉だったけど、空は晴れてたけど、茶柱は立ったけど、目玉焼きは綺麗に焼けたけど、あの子は笑ったけど、誰が幸せになれるなんて嘘をついたの?

でも世界でいちばん綺麗な石を見つけたから、僕はきっと幸せになれるね。
でもまずはさ、この口の糸を取る方法を探さないと、きっと昨日には行けないよ。

ずっと足もとが燃えてるんだ。
大丈夫。
きっと、きっと、きっと、きっと、きっと、きっと、きっと、きっと。きっと、

神さまが助けてくれる。


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