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🇮🇳インド放浪記Day2.5@ジャイプール→ジョードプル

行き先も到着時間もよく分からないまま聞き込み情報と直感を頼りに次の街へ。
相変わらず英語力は0だけどやる気と好奇心は人一倍。旅人スキルをよろよろめきめき育てていく。

・経由地到着。ここからどうする?

ぎゅうぎゅうになって眠った寝台バス。なんだか車内が騒がしくて起きると時刻4時。
眠い。が、目的地までの経由街、ジャイプールの市街地に着いたというので左右で大きくずれのある眼鏡をかけてここでバスを降りる。
さてここからどうしようか。
行き先がジョードプルという街ということだけ決まっていてそこまで何で行くか、この時間から移動できるのか、どのくらいの距離なのか全く分からない。
うんうん、順調に旅してる。

眠気まなこに飛び込んできたのは道端に構えているチャイ屋さん。冷えた体がチャイを欲しているのが分かる。こんなの飲むっきゃない。

飲めば元気がわいてくる
使い捨ての土のコップ。飲み終わったらパリンと道端に割り捨てる。

スパイシーな甘みにやる気とどうにかなるさのインド精神をもらって、次のまちへの行き方について聞きこみ開始。
ここではじめて完全にひとりで聞き込みをしに行った。

・完全手探りでの聞き込み

ちょっとの不安と大丈夫いけるいけるっていう根拠のない自信を携えてまだ薄暗い街を歩いていると道端で焚き火にあたっている3人組が目に飛び込んできた。やあやあって感じでチルタイムに混ざりつつ行き方を聞けないだろうか…。不安だけどやったことないことに腰が引けるのは当たり前。迷った時はアクティブな方を選ぶ。
よし。いざ参らん。

勇気を振り絞って「ハロー」と輪の中に入ってしゃがんだ。男性3人がこっちを見る。そして…ひよった。
怪訝そうにこちらに目をやる彼らを前に心が通わない気がするセンサーがぴーぴー発動した。ちょっとこれは厳しい。緊張とどうしたらいいか分からない不安で頭が回りすぎて制御できない。のでふふふと笑ってその場を去る。しゃがんだ時間わずか3秒。急に火にあたりに来てすぐ立ち去るよく分からない外国人してしまった。

うーむ情けない…。
もっと根性もって話続けよう。

次のターゲットは道端で談笑してるまたまた男性3人組。あらかじめGoogle翻訳で調べた英語を使って話しかける。

「Excuse me. How can I get to Jordpra?」

完璧だ。心の中で拍手喝采金メダル。

が、相手が何を言っているか分からない。
言葉が分からないのもあるけど3人同時に話し始めるからもう聞き取るのを諦めて心ここにあらず状態。

というかこれは英語か…?発音的にヒンドゥー語っぽい。

じゃあもう分かるわけがない。

「(ヒンドゥー語)○‪✕‬▽〜 トゥクトゥク ‪✕‬○▽〜」

「んー、トゥクトゥクでは無理よたぶん。ジョードプル!ジョードプルどうやって行けばいい?」

「(ヒンドゥー語)○‪✕‬▽〜 トゥクトゥク!! ‪✕‬○▽〜」

「や、だからトゥクトゥクはもういいの!」

ヒンドゥー語と日本語でのセッション。
会話…ではない。

お互い相手が何言ってるかも分からず話し続けるこの状況に「お手上げだぜ」と言わんばかりにHahaha〜と笑い合う。笑って、いい旅しろよの勇ましい顔で手を振って別れた。

なんだこれ。

・その後も聞き込み。大事なのはパッションと信じる心

その後も聞き込みをして「うーん、分かんないけどあっち行ったらいいと思うよ」の連鎖が4回ほど続いた。
毎回「いや適当だろ」と思ってたけど手がかりがその場のインド人しかないので指さされる方、手招かれる方へと歩いていく。
もう無理かな、次の人と話して分からなかったら皆のところに戻ろうと思いながらインド人の言われるがままに歩いていると、なんと縁繋ぎ5人目にして英語を話せるバスの予約管理してるっぽい人に出会えた。
しかも30分後にメンバー全員が乗れるジョードプル行きのバスがあってその場で予約できるらしい。

すごいなインド。ほんとになんとかなる。

・寝台バス乗り込み

そんなこんなで午前4時半。
まだまだ真っ暗な街の中で無事寝台バスに乗り込むことができた。
2人並んで横になるのに精一杯なスペースに3人で入るのでかなりぎゅうぎゅう。足を廊下側にだらんと垂らした状態で3人並んだ。
ちなみに車内は窓開いてるんじゃないかと思うくらい寒い。
インド、冷房はあるのに暖房は見たことないの不思議だ…。

・夜が明けちょっと休憩

体中筋肉痛になるんじゃないかってくらい凍える夜を過ごし、目を覚ますとサービスエリアに着いた。
降りて体を伸ばすと陽の暖かさと新鮮な空気に感動して思わず声が出た。
バスはいつ出るのか分からないけど運転手のお兄さんちょっと眠そうだったからきっとしばらくはここにいるだろう。
コンタクトを入れてサービスエリアを探検する。

ちらほら人がいる。ゴミは床に置くスタイル
お菓子屋さん。陳列されてない味も言えば出てくる
心なしか空気がきれい
チャイづくり少年
いつ出るか分からないバスにそわそわしつつモーニングチャイ。お菓子はゆでたまご味。

・次の街へ

チャイを飲んで一息つきつつなんとなくバスが出そうな雰囲気を感じて旅スキルが身に付いてきたのを感じる。

陽が差すなか窓を開けて走るバスはカーテンをパタパタさせて光の向きをスラスラ変えてなんだか楽しげに感じた。

その中で一緒に寝た子たちと自分自身の話をしたり、笛を吹いたりする。

きっと幸せってこんなこと。楽しいってこんなことなんだろうなと思った。