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🇮🇳インド放浪記Day4@ジョードプル
半日眠ってちょっと体調回復。今日の予定はインドに来てはじめてののんびり観光&砂漠の街に向けての寝台列車移動。
お買い物したりカフェに入ったり、心休まる穏やかな日。
・インドらしい朝
眠りに眠って目が覚める。本日の睡眠時間約13時間。こんなに寝ると起きてここがどこだか分からなくなるけどこの濃くてちょっとざらっとした空気で分かる。紛れもなくインド。
今日の体調は気抜くバージョンで言うと熱っぽい、気合い入れるバージョンで言うとご飯食べれば治るといった感じだ。
ホテルのチェックアウトは10時。のそのそと動き始めて気がつけば10時半になっておりさすがにまずいと焦るが廊下に出てみると他の部屋の人たちもまだ全然歯磨きとかしてている。なんなら今からシャワー浴びるとか言っている。ゆるい。
チェックアウトを管理するオーナーさんはというとロビーのソファーに体をもたげて娘さんとビデオ通話してる。そばを通ると画面に私を映して娘さんに「ほら日本人だよ〜!」と紹介してくれた。そして「外出るならラゲージ預かるからね。ゆっくりしてってね。」と笑顔で言ってくれるこのゆるさ。心地良すぎる。日本ももっとこんなんがいい。
・のんびり外へ☀️
そんなこんなで身支度を済ませ、外に出た。今日これからはジョードプルを散策して、15時頃にホテルに集合しそこから列車で砂漠の街ジャイサルメールへと向かう。ついに9人旅の最終目的地だ。今年はそこで年を越す。
天気は快晴。そこら中にいる牛、犬、ねずみ、人を横目で見ながら特にあてもなく散歩をする。
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途中、有名らしいオムレツ屋さんを見つけた。軒先にたまごが大量に積んであるローカルな雰囲気のお店。ここでお昼ご飯。
オロナミンCみたいな味の「フルーツビール」と共に、あまいオムレツをパンで挟んだ「スウィートオムレツ」、しょっぱくてスパイシーなタマゴサンドの「アリババ」を3人でシェアする。
正直…!まだ胃が本調子じゃなくて油を吸った卵を食べるのはなかなか手が進まなかったのだけど、でも全部美味しかった。
特にアリババのちょっと辛くてしょっぱいピンクのソースが美味しかった。
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・賑やかな方へ
お腹を満たした後は街の中心地、時計塔付近へ向かう。道中、サリーロードだよと言われてもなんら疑わないくらいにあちらこちらでサリーが売られている通りがありここでお買い物をすることにした。サリーなんて、買っても日本で着ないとは思うのだけどでもここでしか買えないし着られない。何より民族衣装を着て砂漠を歩きたい。いつもは着回ししやすい服を〜なんて考えながら買い物をするが今日ばかりはそんなこと言ってられないのだ。ときめきでサリーを選ぶ。
道端には泥棒もびっくりなほど大きな大きな風呂敷があり、その中に色とりどりのサリーがぎっしりと詰まっている。その付近をサリー欲しそうな顔をして歩くとそれまで地べたに座って子どもをあやしていたご婦人がはらりと風呂敷を広げて見せてくれるのだ。そしてあれよあれよという間にサリーを着付けてくれる。
青、赤、白、たくさんのサリーの中でカラシ色が目についた。目に馴染む黄色に花柄の装飾が施されたサリー。周りにいた人達も似合うよ似合うよと言ってくれてこれをお迎えすることにした。
値段ははじめ1500ルピー(2500円くらい)と言われていたが一緒にいた旅メンバーが「10ルピー!10ルピー!」と言い続けてくれたおかげで150ルピー(250円くらい)まで下がった。
いいのかこれで。
さすがに下げすぎなんじゃとサリーを売ってくれたご婦人の顔色を窺うが英語で通訳してくれてたジャイアン感のある少年がニヤッとしてガムをくれたのでたぶん大丈夫。
・伝統衣装を身に纏いさらに散策
サリーをお迎えしたあとは時計塔の中に入ってみることにした。
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時計塔の内部は鳩がよく似合う古いレンガ調の作りになっていて階段を登っていくと時計盤の真裏まで行くことができた。ワンピースではここら辺に爆弾が仕掛けられていた気がする。
・休憩でさえもおもしろい
時計塔を出てぶらぶらし、古代遺跡のような内装のカフェに入ってみた。パイナップルラッシーと持ち歩く用のお水を注文。ラッシーはどこのを飲んでも間違いなく美味しい。
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まったりお話ししてるとレストランのオーナーさんが「味はどう?」と話しかけてくれる
ので「グッドグッド。ダンニャワード。」と笑顔で返す。ちなみにダンニャワードとはヒンディー語で「ありがとう」の意味。
するとオーナーさん。どこからか小さなプラスチックの箱を取り出して見てて見ててと箱を手の中で転がし始めた。転がして、箱にふうっと息を吹きかけると箱が開く。中には1枚の紙幣が入っていた。
そしてこれを開けてごらんと手渡すのだ。開けられたらこのお金をあげるよ、でも開けられなかったらお金ちょうだいねと。
急にはじまったチャレンジにまって勝手に話進めないでよとつっこみつつ箱に手をかける。きっと小学生の頃に流行った消える消しゴムの箱みたいな仕掛けだろうととっかかりを探すがどうやらない。ならばとオーナーさんの真似をしてふうっと息を吹きかけてみるがやはり開かない。
オーナーさん、しめしめとしたり顔。
貸してみ、と箱を手に取りいとも簡単に開けてみせる。悔しい…。
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そんなやりとりをかれこれ15分ほど続け、ついに見つけた。
箱の本体と引き出し部分が複雑に噛み合っていて向かい合った角2つに指をかけて引き出すと開くのだ。やった!!
今度はこっちがしたり顔。
どうだどうだと言わんばかりに大興奮でオーナーさんに開いた箱を見せるとオーナーさんは一瞬ぎょっと目を見開き、すぐにいじけたように箱を持って去っていってしまった。
子どもか。
いや大人気ないのはお互い様。
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カフェを出たあとはのんびり街歩き。サリーを着てるといつもよりも沢山話しかけてもらえるような気がした。布屋さんに入ってお客さんの女性にサリーの着付け方を教えてもらったり、道端でおじさんに笛を吹いて聴かせたり、目が合えばもう友達といった具合で沢山の人と関わりながらぼちぼち集合場所のホテルを目指す。
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・さよならジョードプル。いざ次の街へ
ホテルに集合したあとはみんなで駅に向かい、ジャイサルメール行きの列車を待つ。やはりどのプラットホームか、いつ来る列車か分からないのでその場にいるインド人たちに聞きながらだ。
駅のホームでは軽食やフルーツ、チャイが売られている。試しにフルーツを買ってみた。オレンジとバナナと白ブドウ。
これがなんとまあ驚くほどの美味しさ。
インドの料理って基本的に脂っこいから久しぶりのヘルシーでフレッシュな食べ物に体が待ってましたとばかりにぎゅんぎゅん栄養を取り込んでいく。ここ数ヶ月で1番美味しかったかもしれない。
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無事列車に乗り込み、自分のシートを探す。今回は「3AC」というちょっと良いシート。9人の中で「3AC」と「スリーパー」という2つのクラスに分かれて乗ったのだが私は体調優れない組として良い方のシートを譲ってもらった。ありがとう…。
中は2日目に乗った最下位クラスのジェネラルとは違い3段ベッドがあり乗ってほどなくすると係の人が枕とシーツを配ってくれた。約5時間の移動をこの快適さで過ごせるのはとってもありがたい。自分の家かのようにぐっすり眠った。
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・砂漠の街
程なくして駅到着。ついに!!砂漠の街ジャイサルメールへと辿り着いた。駅から出てリキシャに乗り込み、ホテルのある城砦へと向かう。そう、今日はお城の中に泊まるのだ。そのホテルは利用してるこの旅サービス、タビイク御用達のホテルで建物もスタッフさん達もとっても良いらしい。安心する。
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ホテルの名前は「Lake view」。綺麗でアットホームでルーフトップからはジャイサルメールの街が一望できる、タビイク御用達なのも大納得の素晴らしい場所だ。
ホテルに着いた時点で時刻はもう0時半過ぎ。
各々シャワー浴びる人は浴び、ご飯食べる人は食べ、お酒を飲む人は飲み、と自分のコンディションに合わせて過ごす。なんてったって明日の夜はこの旅メインの砂漠での年越しだ。体調は万全にしておきたい。
私もまだまだ元気いっぱいとは言えずいつドカンと波が来るか分からない不安を宥めながら早々に寝床に就こうとしていた。
するとここで全体に声がかかる。
「明日ここにお医者さん来てくれるらしいんで具合悪い人診てもらいー。」
明日、ここに、お医者さんが来る。
インドのお医者さんは最強(らしい)。
この具合悪さが!無くなる…!!!!
そう思った時にはもう元気いっぱい勇気ハツラツ怖いものなしになっていた。なんだかどんどん視界が明るくなってきてこれからフルマラソンでも走ってやろうかくらいなエネルギーが湧いてくる。
たぶんここ半年で1番元気。インドに来てからじゃない。ここ半年で。
明日お医者さんが来ると聞いただけで全快するなんて単純すぎるけど、でもきっとこれはスイッチが入るきっかけに過ぎなくてそのためのエネルギーは知らず知らずのうちに溜まっていってたんだろうと思う。
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エンジン全開になった私はもう最強。
綺麗な景色には今までの10倍感動するし、周りにいる人達のことはさらに大好きになるし、息をするだけでどきどきわくわくする。
ここに来てよかった。
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