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ワーキングメモリ不足と多様性

 脳にはワーキングメモリと呼ばれる一時的に記憶しておく領域があるといわれています。

ワーキングメモリのある人ない人

 多くの人はワーキングメモリが一定量以上存在し、話が長くなっても、聞いた情報がほとんど欠落するということは少ないと思います。しかし、私も含めワーキングメモリが少ない人は、聞いた情報のほとんどが欠落するという事態が発生します。

情報過多

 端的に「あれ」と「これ」と言われれば記憶しておくことができますが、長々と事の経緯を言われると情報が上書きされ、最初の方に言われたことが消えてしまいます。そのため、どのような経緯で今の話の結論に達したのか、よく分からないという状況に陥ります。

 メモをすることで、記憶に頼ることなくある程度は話に着いていくことができます。問題は相手が話の内容が細かくなったり、膨らんだりすると、メモすることすらできなくなり頭がパンクしてしまいます。

コミュニケーション力の低い人の話し方

 このような時に自分を責めてしまいますが、本来は責める必要性はないはずです。相手に意思を伝えることがコミュニケーションの目的であり、細かく言えばいいわけでもなく、話を膨らませる必要もありません。まず先に結論を伝え、その結論に至った経緯を順に説明していくべきです。

コミュニケーション力の高い人の話し方

 コミュニケーション力のある人は、相手がうまく理解できないことを察知し、他の言葉で言い換えたり、メモしやすいような話し方をします。仕事をしていると、コミュニケーション力のある人ほど、相手の立場に立って話をすることができると感じます。

 相手にどの部分が伝わっていないか。どのようにすれば伝わるのか。そこにポイントを置いており、相手を言い負かすというようなことに重点を置いていないのです。一方的に話し続けたり、理解できていないことに対してマウントをとるというようなことは決してしません。

これからの社会

 多様性が善として進んでいる昨今、ワーキングメモリ不足になる人を受け入れられる環境に向かっているということができるでしょう。残念ながらまだそのような世の中の実現には程遠いですが、時代が進めばどのような人でも対等な立場で生きることができる社会になると信じています


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