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6/26-6/30 相場・経済指標振り返り

こんにちは、投資猪です。日米ともに相場一服かと思われた中で、足元堅調な景気指標をバネに週末にかけてリスクオン相場に移行した1週間となりました。経済指標の結果を見ながら簡単に振り返っていきましょう。
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経済指標振り返り

 特に重要なイベントとして、ECBフォーラム(6/28 22:30)、米国銀行ストレステスト結果 (6/28)、米国PCEコア(6/30 21:30)を挙げました。
 結果のまとめも今回から作ってみました!

今週の経済指標結果まとめ

経済指標・イベント振り返り

 先週末はロシアワグネルの反乱が駆け巡りどうなることかという状況でしたが、週末のうちに決着し相場ノイズが入らずに済みました。
 経済指標では赤〇×が示す通りドイツや中国の景気の悪さはあったものの、総じて「アメリカを中心に景気が強く、インフレの再増悪は(今のところ)見られない」という考えうる最も良い形になりました。
 特に製造業に底打ちの様相が見られること、個人消費が再加速しつつ、足元の期待インフレや実質物価は低下傾向であることが良い印象でした。
 雇用も強いので、これから再びインフレ再加速などももちろんありえますし、出費継続によるローン焦げ付きなどがリスクとなってくる可能性はありますが、少なくともこの数カ月は良いムードと言えるでしょう。

ECBフォーラム

 金融政策で重要だったECBフォーラムでは和やかな雰囲気の中、FRBパウエル議長や、ECBラガルド総裁がまだまだ金利上げるよというタカ派姿勢を表明しても、景気見通しには比較的楽観的な見方も示すことでソフトランディングが意識されたことも株高の要因となったと見ています。銀行ストレステストがクリアだったとここで表明したことも大きかったと思います。

 同じ会議で日銀植田総裁は全く異質の存在で、やや自虐的なジョークを入れながらも(会場もしっかり笑で反応)、日本がデフレを脱却し、まだまだ2%インフレに向けて緩和を粘り強く続けると表明したことも海外投資家向けのアピールとしては良かったと思います。その裏返しとして再びドル円が145円に乗せるなど円安が進行しているのがどうかという部分はありますが、幸い資源価格はかなり低いところで落ち着いているので、電気代などにしても年後半は落ち着いてくることが予想されており、去年よりは「悪い円安」にはならないのではないかと思っています。

日米チャート、ボラティリティマップ、見通し

米国株

S&P500は6月16日高値を更新!
アメリカ・ボラティリティマップも良い兆候

 以上の経済指標とイベントの結果からアメリカの株式市場は非常に堅調なものとなり、先週は一時的にボラティリティマップも青ラインの方に萎みかけたのですが、今週再び赤ラインの方に戻す展開となりました。
 来週はISM製造業・サービス業景気指数や雇用統計が一気に襲ってきますので、またセンチメントが変わる可能性はもちろんありますが、これらが景気の底堅さを示すようであれば、インフレ再燃からの金利上昇を心配する声よりも、VIXが低いまま大型テックを中心に株価はまだ上昇するゴルディロックス相場が継続する余地があるものと見ています。

日本株

日経平均は20日移動平均で食いとどまる
ボラティリティマップも想定の緑ラインに乗った

 日経はETF分配金売りや年金リバランス売りなどが需給不安がチラついたこともあり、調子のよかった商社や半導体を中心に売られた展開でしたが、ECBフォーラムでの植田総裁発言や、アメリカの景気堅調に引っ張られて週末に向けて持ち直す動きとなりました。鉱工業生産などは多少不満の残るものでしたが、来週頭の日銀短観での設備投資の数字などがひとつの肝になることでしょう。「期待で上がった株が、実績を伴うものかどうか」が34,000をクリアできるかどうかの分水嶺となりそうです。
 ボラティリティマップでは以前自分が設定した緑ラインの上に乗ってきており、これが正しければ、31,500円から34,500円(VI 16-24)が当面の目安になると思っています。

来週の重要イベント

米国株

 ISM製造業指数(7/3 23:00)
 耐久財受注(7/5 23:00)
 FOMC議事録(7/6 3:00)
 ISMサービス業景気指数(7/6 23:00)
 JOLTS求人件数(7/6 23:00)
 雇用統計(7/7 21:30)

日本株

 日銀短観(7/3 8:50)
 毎月勤労統計(7/7 8:30)

 経済指標としてはなかなかタフですが、インフレはFRBに任せて景気が底堅く推移するかどうかという視点に株式市場の目線は移っています。日本の場合は、実質賃金が良ければ日銀の政策運営にも変化をきたす可能性があるということは頭に入れつつのポートフォリオ構築が求められそうです。
 いずれにしてもインフレ下の持たざるリスクが高まってきている相場ですので、どこでブラックスワンが襲ってくるかは最大限の注意を払いつつ、強気相場に乗っていきましょう!

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