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まずやることは受験条件の確認

内科系の専門医の資格がほしくなったら、まずはじめにその分野の学会に入会しよう。有名なところでは日本内科学会、日本消化器病学会、日本循環器学会などなど。

東洋医学、スポーツ医学、健康診断、旅行医学、宇宙医学、温泉医学、などもある。分野はとても幅広い。自分の趣味と関連した分野を選ぶのも面白いかもしれない。

そしていよいよ専門医の受験条件を確認しよう。一般的な条件としてはこんな項目が挙げられる。

①日本の医師免許をもっていること

②医師としての人格と見識をもっていること
③申請時に○年以上、学会の会員であること
④内科専門医の資格をもっていること
⑤その専門分野に関する業績があること
⑥その専門分野に関する十分な経験があること


まずひとつめ。
①日本の医師免許をもっていること
申請書類と一緒に、免許をA4に縮小コピーして同封することが多い。実物の医師免許はばかでかくて携帯できないのだ。A3サイズくらいはあるだろう。


つぎ。
②医師としての人格と見識をもっていること
これは、言ったもん勝ち。面接で審査項目になることもある。


③申請時に○年以上、その学会の会員であること
○年という期間が、自分がきちんと勉強と経験を積んで資格受験してみようかなと思う期間と合致してしまうのでニクい。年会費を払う学会会員がメリットを感じなくなって退会することのないよう、巧妙な期間が設定がされている。学会の資金源となる大事な期間でもある。


④内科専門医の資格をもっていること
内科の場合、内科認定医、総合内科専門医をまず取得しなければ、専門分野の資格を受験する資格が与えられないことが多い。なので、内科認定医、総合内科専門医はなるはやで取得しておきたい。最近、これらの資格の受験にあたり大量のレポート提出が課せられるようになった。そんなの書く暇なんてないことは誰もがわかっている。でもみんななんだかんだで完遂している。誰もが通る道。


④その専門分野に関する業績があること
学会発表○回以上、論文掲載○本以上を業績とみなされる。それを証明するものを同封しなければならない。論文掲載ならpubmedなんかに載っているアブストラクトなどをプリントアウトして同封するよう指示されることもある。学会発表は、当日配布されたプログラム冊子の、自分の名前と抄録が載っているページのコピーを同封しなければならない。プログラム冊子なんて発表が終わった直後に破棄する人もいるかもしれない。もしもの時にそなえて、表紙、自分の名前が載っている目次、抄録はきれいな状態でコピーをとって保管しておこう。または、こういうのをまめに保管していそうなしっかり者の同僚と仲良くなっておこう。紛失したのでもう一冊プログラムがほしいと直接学会事務局に問い合わせてもいいのかもしれないが。


⑤その専門分野に関する十分な経験があること
これは言ったもん勝ちではない。経験した症例レポートの提出を課せられたり、勤務している病院の上司のサインが必要な書類があったりする。その分野の専門医がいる病院に勤務していないと受験できない、とか。専門医の上司のサインが必要、とか。注文が多い。慎重に確認したいところ。



こういった受験条件の確認と書類の用意をするだけで4、5時間かかる。まだスタートラインにも立っていないのに。