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専門医資格の取得と更新

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#資格

専門医の資格は必要か。

4つの専門医資格をもっている。今年もうひとつ専門医試験を受ける予定もある。自分の近くにいる医師たちとくらべて、この資格の数は平均的かちょっとだけ多いくらい。ただし、いまのところ、内科医は専門医資格を持っていても持っていなくても、国家資格と保険医の申請をしていれば業務はできる(はず)。今の職場からは専門医をはやく取るようにとか指示されているわけでもない。 じゃ、なんで受けるのか。目の前の人間の病気を診ていればそれでいいじゃないか。 資格をもっているメリットは、医師側と、病院

試験をつくる側にもメリットがある

年末にお歳暮でいただいたミカン計3箱をやっと食べきった! さて。国家資格以外の資格は、受験する側にも受験させる側(試験と資格を企画する側)にもメリットがある。 受験する側のメリットは先日noteに投稿した。 では受験させる側のメリットはなんだろう。 ・受験者の知識技術レベルの底上げ ・資格取得者が、正しくその知識技術をつかうことで、世の中が良くなる などなどのきれいごとだけでなく、 ・資格取得者が活躍すると受験させる側の権威が高まる ・受験希望者、資格取得者が増え

まずやることは受験条件の確認

内科系の専門医の資格がほしくなったら、まずはじめにその分野の学会に入会しよう。有名なところでは日本内科学会、日本消化器病学会、日本循環器学会などなど。 東洋医学、スポーツ医学、健康診断、旅行医学、宇宙医学、温泉医学、などもある。分野はとても幅広い。自分の趣味と関連した分野を選ぶのも面白いかもしれない。 そしていよいよ専門医の受験条件を確認しよう。一般的な条件としてはこんな項目が挙げられる。 ①日本の医師免許をもっていること ②医師としての人格と見識をもっていること ③

試験にでそうなポイントを予想するには

専門医試験が難しいと感じるかどうかの決め手は、 出題されやすいポイントを医者が気づけるかどうか。 想定外の問題が出る試験ほど難しく感じるのは当然だろう。 どうやったら専門医試験にでそうなところに気づくことができるのか。 知る方法は3つ。 ① 学会誌の特集ページを読む ② 学会理事メンバーが興味関心のある事柄に気づく ③ 過去問 ②と③の情報を手に入れるには、残念ながらそれはあまりインターネットには書いていない。 自分が常にアンテナを立てていることや人脈が必要になる。

試験問題をつくる人の気持ちになってみる

専門医試験にでそうなポイントを予想するには その学会が主催する学術集会やセミナー、講演会に参加すること。 そこで取り上げている事柄を知るのが近道だろう。 基礎分野よりも臨床分野のほうを注目する。ただし製薬会社の色が強くでている講演会では、試験にでるでるポイントは見つけられないだろう。 医学雑誌で、学会理事メンバーが執筆している、臨床に関する文章を読むのもよい。 その学会が編集している雑誌だけでなく、 幅広い領域の医師を対象とした雑誌、たとえば日本内科学会雑誌とか日本医師会

過去問をゲットできるかどうか

専門医試験の過去問をゲットできるかどうか。こればっかりは人脈や環境がものをいう。本屋に過去問は売っていない。過去に専門医試験を受験した医師が多いチーム(医局、総合病院)の情報量にはかなわない。複数の医局に知り合いがいれば、それだけ得られる情報も多いだろう。 意外と情報量が多いのがSNS、2ch ”専門医試験を受けてきたよ~”なんていう書き込みを検索しておく。 受験者の緊張感、受験勉強期間、当日の会場での出来事、とても参考になる。 とはいえ、基本は出題範囲と指定された参考書

内科学会の参勤交代制度

専門医資格は年会費と、数年に1回の更新料を払うだけではなく 指定された街に出向き、指定された講演に顔を出す = 参加単位を得る これをやらないと、維持できない。 この「指定された街に出向き」というのがくせ者だ。私たちの業界では、それを参勤交代制度という。 このイベント、毎年時期が悪い。 今年はGW 10連休とぶつけてきた。 強気だ。誠意を見せろといわんばかり。 航空券、宿代が高すぎだ… 1回出席して参加単位15単位を得るために、15万円かけた先輩もいた。 田舎

内科学会以外の学会で参加単位を申請するとき、上限は25単位まで。

総合内科専門医を更新するためは「認定内科医 25単位」と「総合内科専門医 50単位」の両方を獲得しなければならない。 つまり資格の更新のための必要最低の単位数は75単位だ。 更新料は5,000円。 ほかの医師資格の更新料とくらべて破格の安さ!さすが、会員数が多いだけある。 ここで、注意点がひとつある。 【日本内科学会主催企画以外の学会の参加で単位申請する場合、上限が25単位と決まっている。】 と更新規約に明記されている。 これがかなり厳しい規定とお気づきだろうか。

資格の更新にはお金をかけない

総合内科専門医の更新には、日本内科学会主催企画の中から50単位を取得しなければならない。 というわけで、日本内科学会主催企画を6つに分類し、取得の計画を立ててみよう。 【日本内科学会主催企画 第一部 必須のもの】 【日本内科学会主催企画 第二部 必須のもの】 【日本内科学会主催企画 第三部 必須ではないがここで取らないとならない】 【日本内科学会主催企画 第四部 必須ではないがほかに機会がなければ出席するほかない】 【日本内科学会主催企画 第五部 必須ではなく狙わない人が多