【2020松本山雅】vs岡山(9/2)A レビュー & vs山形簡易プレビュー

▷岡山戦レビュー

何も変わらず。
変わろうとせず。

ただ、淡々と敗北への道を突き進んだ。

お互いの監督が似ている相手と称するこの試合で、なぜこのような敗北を喫したのか。

繰り返しになるが、検討していきたい。


▷ゲームプラン

・守備

前節よりもライン設定を低めにした事から、岡山対策はまずまずと言ったところ。

しかし、FWが最終ラインを牽制したいという動きが強く、間を埋める2列目がバランスを取らざるを得ない。
そのことによって、CBの前のエリアが空いてしまい、使われてしまった。

ここでFWのプレスラインを低めに設定し、セカンドボールを優位に回収することを徹底出来れば、試合を優位に進めることが出来たかもしれない。


・攻撃

Att3rd侵入においては数人の連携で何とか攻め込めていたものの、そこまで持っていくルートが未だ整備できていない。

ロングボールも所々では足元に収まるようなボールが出ていたが、基本的にビルドアップ局面で苦し紛れでボールを蹴っているところから始まっている。

ビルドアップにおいても、塚川が何回か降りて3バックを形成しているように見えても、周りの選手がポジショニングを修正できていないため、ただ後ろに3人いるという状況が生まれている。

そしてもう一点。
FW陣の動き出しが非常に悪い。

誘導されながらSBにボールが渡った場合、ダイレクトで斜めのボールを前線に放り込むというプレーを両サイド共に選択していた。
恐らくこれはほぼ決まり事のようなものだが、それが予感できるタイミングでFWが走り出すというシーンが無い。

決まり事として仕込んでいるなら、そこを拾う努力が必要か。

良かった点としては、山雅と同じ理由でCB前のエリアが空く岡山に対し、そのエリアにパスを供給しようという共通の意図がある程度あったこと。
そこを絞った岡山に対してサイドチェンジというプランBを見せることができたことなど。

現時点ではこのような小さな積み重ねを拾っていくほかない。


▷集中力の欠如

連敗、疲労困憊の中ある程度仕方ないところではあるが、今節は特にCB2人が注意力散漫だったと言わざるを得ない。
オフサイドのないスローインで2度裏を取られ、ひとつは失点に結びついている。

すぐさまどうにかなる問題ではなく、チームの形を変えながら、自信をつけながら、順位を上げながら修正していく他ない。
これを逆転して捉えるなら、1失点を前提にしたゲームプランの作成が急務であると言えるか。


▷フォーメーション変更

途中から4-1-4-1のようなフォーメーションに変更している。

このフォーメーションは4-4-2で並ぶ相手の間に並ぶものであり、パスの繋がりが一時的に修正する意味では一定の効果を表したと言える。
ただ、岡山が5-4-1に即刻修正したことから、そこまでの威力を発揮することは無かった。

また、正直な話用意していたフォーメーションでは無いと思われたが、今後もプランBとして育てるのは有効ではないかと感じた。
(個人的に4-1-2-3が好みであることも含み)


▷次節に向けて

中2日出迎えるホーム戦。
当然劇的な変化を求めることは出来ないため、山形に対して如何に対抗していくかがひとつの焦点となる。

ターニングポイントは過ぎ去ってしまったため、ここから先は苦しい戦いになる。
その中でも、しっかりと戦いを見届けて追っていきたい。


▷山形戦プチプレビュー

昨季まで山雅でヘッドコーチを務めていた石丸監督率いるモンテディオ山形。

山形は4-4-2が基本形で、縦に早い攻撃とハイプレスが持ち味。
3-4-2-1がハマらず、4バックに変更したことで徐々に自分たちの形を構築しつつあり、攻撃ではビルドアップの出口から縦パスが入った瞬間にスイッチが入る迫力のあるサッカーを展開している。

山雅としては、ボールを保持出来れば楽な展開に持ち込みやすいのだが、現状ロングボールを起点に攻めるのが唯一のパターンである。

ボールの収まり次第では、中途半端に間延びした間を使われ『一瞬の隙を突かれて』失点するという繰り返しになってしまう。
ポゼッションができないことで、体力勝負に出る他ない状況は苦しいが、選手にはやりきってもらうことを期待したい。