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北陸新幹線延伸 〜今の日本に新幹線は必要なのか〜

本日3月16日、北陸新幹線の金沢〜敦賀間が開業した。整備計画から半世紀以上が経ちようやく開業した形だ。

北陸新幹線延伸は、新幹線の歴史において新たな1ページとなった。
同時に新幹線と並行する在来線は第三セクター化され、石川県の区間がIRいしかわ鉄道、福井県の区間はハピライン福井がそれぞれ運営することとなる。

金沢〜大阪間は最速22分短縮されるが、料金は1620円増え敦賀で乗り換えも必要になる。
将来的には敦賀から新大阪に延伸し全面開業の形になる予定だが、開業の目処は立っていないため敦賀以南は延伸しない可能性もある。

私は鉄道ファンであり、新幹線開業はファンにとってだけではなく日本の経済、インフラにとっても必要と思い続けてきた。
しかし、この頃そのように思わなくなった。
日本は少子高齢化、バブル以降の経済停滞を抱え、国民の賃金も上がらないどころか実質下がっている。このような状況で、新幹線建設を進めることのメリットを感じなくなった。
新幹線は民間企業であるJRが運営するが、建設費はJR、国、地方公共団体が負担することになっている。その上並行在来線の維持も多くの税金が投入されているのである。

新幹線開業は地元に未来の希望をもたらし、地域間の移動により経済が活性化する…。
東京が近くなって便利…。

ニュースでは新たに新幹線が開業すると、希望に満ち溢れる人々を取材し、開業のメリットを報道する。しかし実態はメリットばかりではない。

経済効果が大きく取り上げられるが、一地方の活性化、速達化のために莫大な税金が投入されていることを忘れてはならない。
私も地方出身で新幹線の恩恵を受けた身である。しかしそれでも、新たな新幹線開業は国民の負担にしかならないと感じる。

そもそも、東京が近くなることや移動が早くなることがそこまで魅力的なのだろうか。

より速く、より便利になる事を追い続けた結果、少しの無駄も許さない不寛容な世の中になったのではないかとすら思う。

話が飛躍してしまったが、新しい新幹線の開業が、国民を幸福にすることはないと思っている。
北陸新幹線が開業した今日だからこそ、今一度よく考えてみてはどうだろうか。

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