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【感想】かくしごと

さよなら絶望先生の作者である久米田康治先生の作品だ!!
もう絵柄を見た瞬間に分かった。何を隠そう私は糸色望が大好きで仕方がないんだ!!
「絶望した!〇〇な◇◇に絶望した!」とか「死んだらどうする!」とか言っても伝わる人が少なくてなんだか悲しい今日この頃です。

事前に知ってるのは、破廉恥な漫画絵を描いている主人公が女の子にそれをバレないように奮闘する話っていうことと、隠し事は描く仕事っていう感じのワードだけです。
以下感想


めちゃくちゃ声優が豪華だった!
そして絶望先生に続いて主人公の声が神谷浩史さん。
さらに私の好きな高橋李依さん、佐倉綾音さん、花江夏樹さん……そしてまさかのお母さんが能登麻美子さん!!!!
私、能登麻美子さん本当に大好きなんだよ。

先に言っておくと最終回「ひめごと」完全に泣いた。でも先に序盤の方の感想を書いておきたい。

後藤先生めちゃくちゃ良いお父さんだ。見る前の想像では親戚のおじさんくらいの認識だったけど。それに話の中にお母さんがほとんど出てこなかったのを見るに死んでいるのかもしれない。
男で一人で姫ちゃんを育ててるのも立派だし、このご時世でこんなに良い父親がいるだろうか。

私の知ってる父親像が歪んでるだけかもしれないけど、あまりのいい父親ぶりに感動した。
そのおかげもあってか姫ちゃんもとんでもなくいい子だ。
普通七夕に「親がどんなお願い事したら喜ぶか」なんて考えないよ。なんていい子なの。恐ろしいほどに良い子すぎる。

「お母さんポーズ=母乳漏れ防止」のポーズがかなりツボで最初からかなり笑わせてもらった。
チラッと見えたきんたましましの高速で腰を振ることで金玉の数が増えて見える攻撃面白すぎて読みたい。
感覚的にはコロコロコミックとかで連載してるって感じなのかな?いや、マガジンならもっとターゲット層は上か。

漫画家の詳しい話とかが挟まれてるのも面白かった。
絵を習いにいく話とか、私もイラスト描いてた時期があったから「イラストが描けるからって写実的な絵が描けるわけじゃない」ってすごい共感したし。

ちょこちょこ話の最後に出てくるおそらく時間軸で言うと現代(つまり本編は過去の話と思われる)があまりにも不穏で、何より姫ちゃんの目にハイライトがないし、他のキャラもどことなく暗くてなんだか怖かった。
もしかしたら後藤先生はもう死んでいるんじゃないかって想像してた。でもなぜこんなことになったのかは全く想像できなかったけど。

七夕もそうだけど、動物園とか金メダルとか胸が温かくなるようなエピソードを見るたびにその現代の怖さが膨らんでいく感じがした。
なんだよ、ほのぼの家族漫画じゃないのかよ……。


六話で言ってた「育てさせてもらってる」って考え方を聞いて、心底感心した。この現代でそんな考えの親が一体何人いるだろうか?

そうだよ、私も「アニメを見させてもらってる」「漫画を読ませてもらってる」幸せの国の住人というか、こういう気持ちは人間が忘れちゃいけないものだと思う。

特に最近の人間はそういうのが少なくなってきてると思う。
お店とか作品の感想とかも、どの人も上から目線で「させてもらってる」っていう感謝の気持ちに欠けた人が多いと感じる。もちろん全人類がそうなわけではないし、ネットが普及してそういう人たちの声が届きやすくなっただけなのかもしれない。

そういうのも含めて、サイン会の話とか見て改めて思ったけども私の応援も少しでも作家さんに届いてると良いな。
と言ってもアニメの感想だから作者本人には届かないかもしれない……。漫画も買ってるんですよ、本当ですよ。
それに、こんなポンチキの感想なんて誰が読むんだよ!って話だ。
こういうふうに感想を書いてるのも結局自己満足で、誰が読んでるかなんて分からないけど、もし作者さんの目に止まっていい気持ちになってもらえたら嬉しい。
この考えはちょっと傲慢かな。


そして感動の最終回。最初はあの幸せな状態からなんでこんなことに?って気持ちでいっぱいだったけど、記憶喪失だってところから一気にしんどくなった。

漫画の山に埋もれて、なんて漫画じゃあるまいし!って感じだけど、実際に起こってしまったんだな。
なんだか死に方まで漫画の神に愛されてる気がする。これは笑えない冗談だが。てか死んでないんだが。

姫ちゃんの気持ちになったら死んでた方がまだマシだったかもしれない。他人事だからそんなこと言えるんだけど。

姫ちゃんのことだけをすっぽり忘れてるってのもまた辛い。アシスタントの人達のことは覚えてるわけだし。それがまた辛い。
アニメで姫ちゃんが十歳の頃をメインでやってたのは、その時代が後藤先生にとっていかに輝かしい毎日だったのかってのを伝えたかったのかもしれない。

最後に姫ちゃんが漫画描いてるのも良かった。
おじいさんの勧めかは分からないけど、画家として生きる道だってあったろうし、やりたいと言えばピアノだろうがなんだろうがやらせてもらえただろうし。
だけど、父親の「きんたましまし」のことを知っても尚ちゃんと父親のことを尊敬して同じ職業目指してるの胸がいっぱいになる。

隠し事は描く仕事だっていうのも素敵だったけど、姫ちゃんの秘め事(姫事)ってのも洒落てる。

もう姫ちゃんが漫画家としてデビューして人気になるのを見届けるまで死ねない。
「なんでもっと早く言わなかったんだ!」っていう後藤先生の悲鳴が聞こえる気がしてならない。


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